なぜ、愛するマリノスを離れたのか?
今も飯倉自身のなかで、迷いを生じさせているのは、幼少期から培ってきた「マリノス愛」が消えないからだ。
「俺が9歳でスクールに入ってから三分の二以上をこのマリノスで歩んできた。朝起きて歯磨きをするように、朝ご飯を食べるような感じで、当たり前のように俺のそばにはマリノスがあった。辛くても、苦しくても、ありがたみがあった。だから、こんなに良いチームのもとを離れるというのが一番の心残り。とにかく一番ひっかかったのは、本当に簡単に聞こえてしまうかもしれないけど、マリノス愛かなぁ……」
「俺が9歳でスクールに入ってから三分の二以上をこのマリノスで歩んできた。朝起きて歯磨きをするように、朝ご飯を食べるような感じで、当たり前のように俺のそばにはマリノスがあった。辛くても、苦しくても、ありがたみがあった。だから、こんなに良いチームのもとを離れるというのが一番の心残り。とにかく一番ひっかかったのは、本当に簡単に聞こえてしまうかもしれないけど、マリノス愛かなぁ……」
それでも、相談した周囲の仲間から「お前はまだピッチに立つべきだ」と言われたという飯倉は神戸での活躍を力強く誓っている。その覚悟は相当なものだ。
「本当にマリノスでサッカー人生を終わらせられたらって思っていた。でも、それでもみんなの後押しで神戸に行く以上は、自分の全てを出して、向上していこうと思うし、それでもダメなら引退する。
サッカー人生を終えた時に『あの時、移籍していればよかった』っていう心残りを残したくなった。もしかしたら、神戸に行って、マリノスが良かったって思うかもしれないし、その逆もあるかもしれない。それは出てみないとわからない。消極的に行動していて良い結果は生まれないから、引退まではチャレンジしていきたかった。とりあえず、神戸が出してくれた契約年数は頑張りたいし、そこは妥協したくない」
ひと通り、記者とのやり取りを終えた後に飯倉は、「月曜日からはアンドレス・イニエスタと同僚ですからね。また、明日もよろしくお願いします!」と笑いを誘った。しかし、その目は込み上げる想いが溢れ出たせいか、赤く潤んでいたように見えた。
取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
「本当にマリノスでサッカー人生を終わらせられたらって思っていた。でも、それでもみんなの後押しで神戸に行く以上は、自分の全てを出して、向上していこうと思うし、それでもダメなら引退する。
サッカー人生を終えた時に『あの時、移籍していればよかった』っていう心残りを残したくなった。もしかしたら、神戸に行って、マリノスが良かったって思うかもしれないし、その逆もあるかもしれない。それは出てみないとわからない。消極的に行動していて良い結果は生まれないから、引退まではチャレンジしていきたかった。とりあえず、神戸が出してくれた契約年数は頑張りたいし、そこは妥協したくない」
ひと通り、記者とのやり取りを終えた後に飯倉は、「月曜日からはアンドレス・イニエスタと同僚ですからね。また、明日もよろしくお願いします!」と笑いを誘った。しかし、その目は込み上げる想いが溢れ出たせいか、赤く潤んでいたように見えた。
取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)