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【コパ・アメリカ総括】「良い経験だけで終わらせてはいけない」川島永嗣や森保一監督の言葉から紐解く収穫と課題

カテゴリ:日本代表

本田健介(サッカーダイジェスト)

2019年06月28日

指揮官は若手の成長に目を細める

久保らはA代表定着へアピール。若手の奮闘は光った。(C)Getty Images

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 また続く第3戦のエクアドル戦も決して悪い内容ではなかった。序盤こそ相手のハイプレスに苦しんだものの、前線の中島、三好、久保建英らが上手く相手の守備網のギャップを突いてボールを引き出し、攻撃を展開。15分には久保、中島と縦につないで、相手最終ラインの裏へ走り込んだ岡崎慎司はシュートを打てなかったものの、中島がこぼれ球に詰めて先制ゴールを奪った。
 
 ただ、「隙を見せてしまった」(冨安健洋)と、35分に同点に追い付かれると、後半は再三のチャンスを活かせずに1-1のドロー。勝てば決勝トーナメント進出(12か国が3つのグループに分かれた今大会は、各組上位2か国と、3位チームの成績上位2か国、計8か国がベスト8へ進出)、そして準々決勝では開催国のブラジルと本気の勝負をできるチャンスが待っていただけに、相当に悔しい引き分けとなった。ウルグアイ戦を含め、あと1点を奪い切れなかった点、リードをしっかり守れなかった点は今後への大きな反省材料である。
 
 それでも今大会の収穫としては、まず月並みではあるが、選手、そしてチームの成長が挙げられる。

 招待国としての参加で、主力メンバーの招集が叶わず、「東京五輪世代18人+クラブが派遣を認めた海外組5人」という、フレッシュな構成(平均年齢は今大会で最も若い22.3歳)で臨んだが、森保監督は「若い選手、経験の浅い選手が多く参加しましたが、彼らはこの短期間の中ですごく変わった。ひとつの経験で思っていた以上に急成長するんだなと、これからが楽しみだなと感じました」と目を細める。
 
 今後は、ウルグアイ戦で大車輪の活躍を見せた三好、攻撃に変化を加えた久保、左SBとして全3試合にフル出場した杉岡らコパ・アメリカで力を示した数人は、A代表への本格的な昇格を果たすのではないか。
 
 また、今大会は東京五輪世代のメインシステム3-4-2-1と、A代表のメインシステム4-4-2、どちらを採用するのか、初戦が始まるまでまったく予想がつかなかったが、常に「原理原則は変わらない」と話す森保監督は4-4-2を採用。その中で選手たちに喜ばしい変化を見たという。
 
「選手と話していて嬉しいなと思ったのは、東京五輪世代は3バックをやってきたなか、今回は4バックを通して採用しましたが、『やることは変わらない』と、選手がまさにそう言っていたんです。そこは嬉しかったですね。ポジションの配置で立ち位置は変わりますが、やろうとするサッカーは変えずに選手たちはプレーしてくれた。この先、臨機応変に形を変えて戦っていくうえでは嬉しいことでした」
 
 オーソドックスな4-4-2と、5バックや5トップに変化できる3-4-2-1を試合状況や対戦相手によって使い分けることができれば、戦い方の幅は格段に広がる。その手ごたえを掴めた点もポジティブに捉えられる。
 
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