東京五輪世代の充実が目立つ現状。大迫勇也の後釜が現大学生となる可能性も

6月4日のトゥーロン国際・チリ戦でハットトリックと大爆発を見せたU-22日本代表の旗手。東京五輪での活躍をステップに、一気にA代表で主軸にのし上がっても不思議はない選手だ。(C)Getty Images
国際基準で考えれば、フル代表は非情で熾烈な競争の場だ。切ったカードを即座に引っ込めるような采配は、育成の場では論外だが、国際競争の場では避けて通れない。キリンチャレンジカップは2試合予定され、次戦は新しいメンバーにチャンスを与える場だとすれば、それぞれの交代は15分ほど前倒しで良かった。本当に「せっかくの観衆に勝利を届けられなくて残念」だと考えるなら、馬なりの60分間は長過ぎた。
現状で東京五輪候補の充実ぶりが目立ち、大迫勇也の後釜は、欧州組でもJリーガーでもなく現大学生になる可能性も出て来た。川崎入団後の小林悠の成長ぶりを見れば、旗手怜央や三苫薫がそれを超えていく可能性もある。すでに久保建英は堂安に、相馬勇紀は伊東純也に並びかけ、吉田麻也でさえも安泰とは言えない。
おそらく東京五輪を終えれば、大舞台での経験値を武器に多くの新戦力がフル代表に組み込まれる。せっかく五輪との兼任監督なら、そんな未来図を冷徹に先取りしても良いかもしれない。
文●加部 究(スポーツライター)
おそらく東京五輪を終えれば、大舞台での経験値を武器に多くの新戦力がフル代表に組み込まれる。せっかく五輪との兼任監督なら、そんな未来図を冷徹に先取りしても良いかもしれない。
文●加部 究(スポーツライター)