【鳥栖×G大阪|戦評】下位対決で勝敗を分けたのは“タスクの明確化”だ

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2019年05月12日

金明輝監督の指示は「分かりやすかった」と鳥栖の選手は口を揃える。

タッチラインから指示を送る金明輝監督。的確な采配が光った。写真:徳原隆元

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 一方、勝利した鳥栖の得点は3。1点目は16分で、CKからキッカーの原川力が絶妙なボールを送り、ゴール前のイサック・クエンカがヘディングで合わせた。クエンカは先制点を決められた要因をこう述べている。
 
「あれはチームのなかで自分があそこにいて、ああいったところに入ると練習していました。実際、本当にボールが来て決められただけです」
 
 練習してきた狙い通りの先制パンチだったようだ。この準備こそ最大の勝因で、試合前から選手に与えられたタスクは明確化されていた。最終ラインの一角を担う高橋祐治は言う。
 
「(金明輝監督は)明確にひとりひとりの仕事をハッキリ伝えてくれますし、全員がそれを100%でできたと思います。(自分の場合は)ラインコントロール、コーチング、(最終ライン間の)スライド、ポジショニングなどを言われています」
 
 ビルドアップに積極参加して攻撃を加勢したGKの高丘陽平は、金明輝監督から次のことを求められたという。

「最終ラインに距離を近くして相手を引き出すイメージで、しっかりと顔を出すことを、相手を見ながらやれと言われました」
 
 時間帯や局面に応じて、金明輝監督からは各選手に細かい指示が送られていたと分かる。そして、原川は2トップに入った豊田陽平の“タスク明確化”を最大の勝因に挙げている。
 
「CBも逃げどころとして、ああいうターゲットがあったのは大きいと思います。僕たちも受けに行きながら無理ならトヨさんというのがあるので、ハッキリしていてやりやすかったです」
 
 この言葉通り、豊田はポストプレーというタスクを全うし、最前線で起点を作るだけでなく、72分にはPKでネットを揺らした。そして原川も、90分にはゴール前のこぼれ球を詰めて、ダメ押し弾を決めている。
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