上位とのアウェー2連戦で反転攻勢のキッカケを掴めるか
「システムや選手が変わったら、どこが自分たちのストロングか、どこでミスマッチが起きていて崩せそうなのかをどれだけ早く判断して実行できるかが大事」と言う山田は、アダイウトンが1対1になることが多い左になるべく早くボールを出し仕掛けを生かすこと、右サイドは上原を張り気味にして複数が絡んで崩すことを意識している。自らが起点となり、右のインサイドで数的有利を作り、相手守備を攻略して挙げた83分のアダイウトンの得点は、「イメージ通り」のもの。「後半は前がかりになってピンチも招いたし相手のミスに助けられたけど、狙いを持ってやれてきてはいると思う」と言う。
しかし、それを勝利のステップにできていないことに、逆に危機感も募らせている。
「勝たないと意味がないし、内容は悪くないけど結果が出ないというのが一番危ない状況。勝利のためにすべてを尽くして戦っている自負はあるけど、それでも勝てないのは何かが足りないということ。自分たちの甘さや悪いところをしっかり把握して見つめ直さないといけない。でも、必要以上にネガティブになることはない。自信がなくなるとか、苛立ってしまうとか、精神的に不安定な要素が増えてしまうとチームとして崩れてしまう。それが怖いし、揺らがずに一丸となっている状態を維持することが一番大事だとすごく感じている」(山田)
ここからは上位とのアウェー2連戦。「みんなでしっかりと話し合って、自信を持って次の試合に臨めるように準備したい」と、厳しい戦いを見据え、山田は前を向いた。
構成●サッカーダイジェスト編集部