宮市亮 再びオランダの地で――完全復活を期す21歳の覚悟

カテゴリ:メガクラブ

田嶋コウスケ

2014年09月29日

「もっとバンバンとスプリントしていたと思うんですけど」

エールディビジは、これもレンタルでフェイエノールトに在籍した10-11シーズン後半以来。スピーディーなドリブルで異彩を放った思い出の地で、怪我からの完全復活を期す。 (C) Getty Images

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 宮市自身は、とくに体力面での課題を口にする。
「良い位置でパスを受けて、(ドリブルなどで)相手のラインを下げさせるのが僕の役割だと思いますが、それに必要なのがスプリント力。以前はもっとバンバンとスプリントしていたと思うんですけど、いまは一本、二本して、『あれ?』って感じで」
 
 オランダのチームの両翼は、相手SBとの1対1で縦にドリブルを仕掛け、攻撃の突破口を開く役割を担う場合が多い。宮市も例に漏れず、アルフレド・スフルーデル監督からは「1対1に勝ってほしい。とにかく(相手に対して)仕掛けてほしいと言われています」。しかし、コンディションが万全ではないため、味方にいったんボールを預けて、その選手を追い越していく際などにツラさが出るという。
 
 それでも、宮市は前向きだ。「試合勘はだんだん戻ってきています。今日よりも次の試合と、そう考えてやっていきたい」と話し、全体練習後に追加のトレーニングを積みながら、地道に完全復活を目指している。
 
 なによりも、アシスタントコーチから昇格したスフルーデル監督の信頼を勝ち取っているのは心強い。「監督は体力面を気にかけてくれていて、我慢して使ってくれている」。
 
 そんなスフルーデル監督に、宮市も信頼を寄せている。
「監督は戦術家。トゥベンテに来るときも『こう使いたい』と説明してくれました。ここなら成長できると思った」
 
 宮市は現在21歳。欧州サッカー界では「若手」と呼べる最後の年代だ。コンディションを取り戻し、結果を残しつづけることが、今シーズンの最大のテーマだ。
 
「突きつけられている壁だと思う」
 宮市はオランダの地で再び歩み出した。そう、覚悟をもって――。
 
取材・文:田嶋康輔
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