【独占インタビュー】近賀ゆかり&大野忍 名門アーセナルで感じたこと

カテゴリ:日本代表

内藤秀明

2014年09月26日

逆サイドからボールが来た時、「これだ!」って(笑)――大野

激しいフィジカルコンタクトをかわすために重要なのは、ボールを受ける時の身体の向き。近賀は細心の注意を払っているという。 (C) Getty Images

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――サッカーカルチャーはどうですか? 日本との違いを感じますか? 例えば、球際など。
近賀「球際の文化(の違い)は、日々感じますね。浮いたボールも、足下も。深いタックルとかも来ますよね。危険だなって思いますけど、それくらいやらないとボールは奪えないし、相手もプレッシャーを感じたりしない。こっちではこれが普通なんだなって思います」
 
大野「センターバックのハードマークは凄いし、ルーズボールにも激しく来る。日本人なら飛び込まないだろうなってところに飛び込んできますね。あと、タックルが足に来ますよね(笑)」
 
――怪我を避けるための工夫が求められますよね?
近賀「まともにタックルを受けていたら、それこそ身体がもたないですよね。後ろを向いてボールを持ったら、ガツンと来ますし。ただ、そこでワンタッチではたけば、チャンスになります。だからこそ、ワンタッチではたいたりするためにも、身体の向きが重要。DFにボールをもらいにいく時、半身の状態にあるかどうかで、はたくパスに角度をつけられたり、つけられなかったり。半歩で別世界ですね。こっちに来て中盤もやるようになって、とりわけ身体の向きの重要性を実感するようになりました。つねに意識してプレーしています」
 
大野「オフ・ザ・ボールの動きですかね。なるべく止まった状態で受けないで、相手の背後で受けようとしています。背後を取る動きは得意とするところなので、続けて実践していけたらって思います。ただ、その背後に出た時に、日本人だったら追いつかないようなタイミングでも、外国人の選手はスピードがあるので、追いついたりします。そうなると、タイミングをうまくずらさなきゃいけない。でも、早めに出たらオフサイドになる。駆け引きが難しいですね」
 
――キックを大切にする文化もありますよね、こちらには?
近賀「中距離のボールはやっぱり上手だなって。軽々蹴っている感じ。ショートパスより中距離のほうが巧い(笑)。狭い局面とかは、日本のほうが上手だったりしますけど、サイドチェンジのボールやクロスの質などは、こっちのほうが上手」
 
大野「よく飛ぶなって思います。それが一番嬉しかった。アーセナルに来て、サイドバックから逆サイドにボールが来たとき、『これだ!』って思いました(笑)。日本ではまずなかったですから。だから、それが一番感動したところかもしれない(笑)。逆サイドでボールを呼んでるシーンも多いし、『サイドを変えろ』って声も多い。これができちゃうのが凄い。日本人としては、ずるいなって思います。生まれつきのものなのかなって。私も近賀とロングボールを蹴り合ってますけど、やっぱりそこまで飛ばない」

「日本人なら追いつかないところに追いつく」DFのスピードを実感。駆け引きが難しいと、大野は語る。 (C) Getty Images

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