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“沈黙の2連戦”も香川にとって無駄ではなかった。9か月ぶりの代表復帰で見えた「新たな景色」

カテゴリ:日本代表

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2019年03月27日

「今までの景色が当たり前だと思っていた」

森保監督からは試合後の会見で「これまで日本代表を長く引っ張ってきている存在。経験の浅い選手がたくさんいる中で落ち着いてプレーしてくれていた」と賛辞を受けた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 香川はこの9日間に渡った代表活動を、以下のように総括する。
 
「非常に刺激的で、色々考えさせられるものがあったし、変わってきていることがある」
 
 変化のひとつが自分の立ち位置だ。それはレギュラーやサブといったチーム内における自分の序列という意味だけではない。
 
「この合宿が初めてでしたね、年上の選手がいないというのは。ガラリと景色が変わったところがあった。逆に今までの景色が当たり前だと思っていた。今までいた人たちの存在感というのはやっぱり途轍もなくあったんだなと非常に感じた。
 
 また新たなチームになったわけで、監督も代わって、若い選手もどんどん入ってきた。そういうなかで今後自分自身がこのチームで結果を残して、このチームにどう貢献していけるか、そのための経験になった。そういうところは変えていかなければいけないところでもあるし、やらなければいけないことでもあると思います」
 
  2008年の5月に初めて国際Aマッチデビューを飾った香川は、昨年のロシア・ワールドカップまで、5歳上の長谷部誠や2歳上の本田圭佑をはじめとする様々な先輩と代表活動をともにしてきた。
 
 ところが、長谷部と本田はすでにA代表引退を宣言。今年3月17日に30歳を迎えてベテランの域に差し掛かっている香川は、森保体制となって若返りが図られた現チームでは、先輩の立場となる。
 
 今回の3月シリーズのメンバーでは、負傷中の長友佑都=32歳などが不在。香川は23人のうち4番目の年長者だった(香川よりも年上は、東口順昭=32歳、西大伍=31歳、乾貴士=6月生まれの30歳)。
 
 プレーだけではなく、精神面でもチームを引っ張っていかなければいけない年齢になり、新たな役割を担うことになる。まさに、その立場の変化が、香川に責任感を芽生えさせた。「引き締めるところは引き締めてやらないといけないことは非常にあります。自分も年齢が上なので、その自覚は積極的に持っていきたいと思っています」という言葉が、それを証明している。
 
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