「無意識の連動」がクオリティーを生んでいる。
こうした異なる個性を持つ3人がユニットとしてすごく機能していて、このトリオだけで仕掛けからフィニッシュに持っていけます。様々なパターンがありますが、目立つのは2つ。ゴメスが2ライン(DFとMF)間でボールを持てば、サパタは中央で駆け引きして敵最終ラインを押し下げ、イリチッチが斜めにギャップに侵入します。
逆にイリチッチがボールを持てば、ハーフスペースからのカットインが多くなるので、サパタに加えてゴメスもダイアゴナルに走り、スルーパスを狙うケースが多いですね。裏を突けない時は、ワンツーなどもう一手間かけます。
こうしたコンビネーションはもちろん練習で培ったものだと思いますが、パターンの多彩さを考えると即興の部分も多いはずです。この「無意識の連動」のバリエーションの豊富さとクオリティーの高さが、このユニットの最大の特長だと思います。
逆にイリチッチがボールを持てば、ハーフスペースからのカットインが多くなるので、サパタに加えてゴメスもダイアゴナルに走り、スルーパスを狙うケースが多いですね。裏を突けない時は、ワンツーなどもう一手間かけます。
こうしたコンビネーションはもちろん練習で培ったものだと思いますが、パターンの多彩さを考えると即興の部分も多いはずです。この「無意識の連動」のバリエーションの豊富さとクオリティーの高さが、このユニットの最大の特長だと思います。
ちなみに、アタランタはこの3人に加えWBやセントラルMFを含め、ペナルティーエリア内に6、7人くらいが突っ込んでいくケースが珍しくありません。この「ゴール前の密度を高めてフィニッシュする」という戦術の肝になっているのが、ゴメスとイリチッチのキープ力。彼らが簡単にボールを失わないからこそ、積極的にあそこまで前に人数を掛けられるんですよね。
ガスペリーニ監督のチームはデュエルを重視したマンツーマンディフェンスで有名ですが、サパタ、イリチッチ、ゴメスは若干ですが守備面の負担を軽減されている印象です。敵のビルドアップ時には縦を切って、ボールをサイドに追いやるのが主な仕事。その分、後ろのWBとセントラルMFは攻守で鬼のように走っています(笑)。
28節を終えて6位タイとクラブ史上初のCL出場も狙える位置にいるので、この攻撃トリオを中心にアタランタがどこまで躍進できるか。終盤戦も注目したいです!
取材・構成:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
※ワールドサッカーダイジェスト3月21日号より修正・転載。同4月4日発売号では、林選手が「スールシャールのマンチェスター・U」を語り尽くします!
【プロフィール】
林陵平/1986年9月8日生まれ、東京都出身。186cm・80kg。ジュニアからユースまでヴェルディの下部組織で育ったストライカー。明治大学を経て2009年に東京ヴェルディとプロ契約。翌年から柏、山形、水戸を渡り歩き、2018年からヴェルディに復帰した。自他ともに認める「Jリーグ随一の欧州サッカーマニア」で、海外選手のゴールセレブレーションを取り入れて話題にも。現在は『DAZN』のハイライト動画を全て確認し、フル視聴も最低1日1試合が日課だ。ツイッター(@Ryohei_h11)では海外ネタを日々つぶやき中。
ガスペリーニ監督のチームはデュエルを重視したマンツーマンディフェンスで有名ですが、サパタ、イリチッチ、ゴメスは若干ですが守備面の負担を軽減されている印象です。敵のビルドアップ時には縦を切って、ボールをサイドに追いやるのが主な仕事。その分、後ろのWBとセントラルMFは攻守で鬼のように走っています(笑)。
28節を終えて6位タイとクラブ史上初のCL出場も狙える位置にいるので、この攻撃トリオを中心にアタランタがどこまで躍進できるか。終盤戦も注目したいです!
取材・構成:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
※ワールドサッカーダイジェスト3月21日号より修正・転載。同4月4日発売号では、林選手が「スールシャールのマンチェスター・U」を語り尽くします!
【プロフィール】
林陵平/1986年9月8日生まれ、東京都出身。186cm・80kg。ジュニアからユースまでヴェルディの下部組織で育ったストライカー。明治大学を経て2009年に東京ヴェルディとプロ契約。翌年から柏、山形、水戸を渡り歩き、2018年からヴェルディに復帰した。自他ともに認める「Jリーグ随一の欧州サッカーマニア」で、海外選手のゴールセレブレーションを取り入れて話題にも。現在は『DAZN』のハイライト動画を全て確認し、フル視聴も最低1日1試合が日課だ。ツイッター(@Ryohei_h11)では海外ネタを日々つぶやき中。