CFGグループが板倉獲得で重要視したことは?
グローバルなマーケティングを展開するCFGは、ピッチ上だけではなく、ピッチ外でも世界ナンバーワンの座を目指している。すなわち、マーケティングありきで動いているのだ。
つまり、現場の首脳陣がこういった選手が必要か否か、そして将来的に起用されるかどうかは重要ではない。CFGグループは、板倉をアジア戦略の一つのツールとして考えているのかもしれない。
そして前述の記事を、ブレナン記者はこうまとめている。
「エールディビジで活躍すれば、マンチェスターに戻ってくる可能性もあるかもしれない。だが、目立ったパフォーマンスが残せなければ、ニューヨーク・シティやメルボルン・シティ、もしくは日本の横浜F・マリノスを含む、他の姉妹クラブでプレーすることになるはずだ」
つまり、現場の首脳陣がこういった選手が必要か否か、そして将来的に起用されるかどうかは重要ではない。CFGグループは、板倉をアジア戦略の一つのツールとして考えているのかもしれない。
そして前述の記事を、ブレナン記者はこうまとめている。
「エールディビジで活躍すれば、マンチェスターに戻ってくる可能性もあるかもしれない。だが、目立ったパフォーマンスが残せなければ、ニューヨーク・シティやメルボルン・シティ、もしくは日本の横浜F・マリノスを含む、他の姉妹クラブでプレーすることになるはずだ」
筆者は以前、当時のクラブ幹部で、現在はシティの「マネージングディレクター・オブ・グローバルフットボール」を務めているブライアン・マーウッド氏を取材した際、その数か月前にシティの練習に参加した石毛秀樹(現・清水エスパルス)を含めた、将来的な日本人選手の獲得の可能性について聞いたことがあった。
その時、同氏はアジア戦略の一端を明かしていた。
「日本人、韓国人、中国人といったアジア人の選手は、イングランドでも人気があります。シティには以前、スン・ジハイという中国人選手がいて、彼もとても人気が高かったです。それだけに、日本人選手がクラブに来るチャンスがあれば、それは素晴らしいことです。
アジア人選手の獲得は、マーケティングの一環として見られる場合もあります。そういったコマーシャル的な部分もあれば、当然有り難いことです。ですが、それ以上にシーズンに20から25ゴールを決めてくれる選手であれば、国籍は関係ありません」
ちなみに当時の取材ノートを読み返すと、筆者の個人的な印象として、「石毛の実力はある程度認めているようだが、獲得意思はない」と記していた。
すでに多くの人が感じているとおり、今回の板倉獲得はマーケティングありきである。しかしそれは、マンチェスター・シティというクラブではなく、CFGのブランドをさらに世界へ広げていくためのマーケティングなのだと言える。