大会総括や敗退の要因を議論するような空気は残念ながらそれほど多くはない
大会中の状況変化にも対応し勇敢に闘った“チャーンスック”を、タイ国民は概ね好意的に見ているようだ。それには筆者も賛同できる。ただ個人的希望として、もうひとつ上がったステージで“フットボール大国”イラン代表との真剣勝負を経験してほしかった思いは強い。それだけが心残りでならない。
アジアカップ参戦中にはこれでもかという程に“チャーンスック”の一蹴一走を報じていたタイ・メディアであったが、敗退が確定するとすぐに報道の主役はイングランドやスペインの欧州サッカーへと変わっていった。大会総括や敗退の要因を議論するような空気は残念ながらそれほど多くはない。
タイ代表の進むべき未来を模索する責務がタイサッカー協会にあるように、メディアもその一翼を担っている自負が欲しかったというのが率直な意見である。それは彼らの成長に直結するものなのだから。
取材・文●佐々木裕介(フリーライター)
タイ代表の進むべき未来を模索する責務がタイサッカー協会にあるように、メディアもその一翼を担っている自負が欲しかったというのが率直な意見である。それは彼らの成長に直結するものなのだから。
取材・文●佐々木裕介(フリーライター)