ウズベキスタン戦での悔しさをぶつける試合が、この先必ずやってくる
だから、だろうか。合流直後には「チームで出られていないし、左サイドには翔哉も(原口)元気もいるので、難しいかなと思っていた」と心境を打ち明け、「若いチームなので、勢いに乗ることが大事。(南野)拓実や(堂安)律が点を取って、乗っていければいい」と、ベテランとして一歩引いたサポートの姿勢を打ち出していた。
トレーニング中には誰よりも声を出し、チームを盛り上げている。乾自身は「ワイワイしながらやりたいタイプなので。こういうやり方しかできないので、別にチームのためにというわけじゃなく、自分がやりたいからやっているだけですね」と言うが、若いチームであり、1、2戦目で出場メンバーが固定された状況にあって、貴重な存在なのは間違いない。
トレーニング中には誰よりも声を出し、チームを盛り上げている。乾自身は「ワイワイしながらやりたいタイプなので。こういうやり方しかできないので、別にチームのためにというわけじゃなく、自分がやりたいからやっているだけですね」と言うが、若いチームであり、1、2戦目で出場メンバーが固定された状況にあって、貴重な存在なのは間違いない。
とはいえ、まだ30歳。老け込むには早すぎるし、若手のサポートに回るのは当然だとしても、それだけでは物足りない。原口や南野、堂安とのハイレベルなポジション争いを演じてこそ、チーム力は高まるというものだ。その点で、ウズベキスタン戦後に見せた悔しがり方は、“やんちゃ坊主”“永遠のサッカー小僧”としての真骨頂であり、「そうでなくちゃ」と、頼もしく感じられるものだった。
ロシア・ワールドカップの際も、負傷による欠場のピンチから蘇り、鬱憤を晴らすかのように2ゴールを叩き込んだ。アジアカップの決勝まで、まだ4試合もある。メンバーを固定しては戦い抜くことは不可能だ。ウズベキスタン戦での悔しさをぶつける試合が、この先必ずやってくるはずだ。日本が5度目の戴冠を果たすとき、この30歳のサッカー小僧が大役を果たしていても不思議ではない。
取材・文●飯尾篤史(スポーツライター)