「今日はやめて」と足早にミックスを去った乾貴士。その悔しがり方は、むしろ頼もしく感じた|アジア杯

カテゴリ:日本代表

飯尾篤史

2019年01月18日

ウズベキスタン戦後、ただひとり険しい表情だったのが乾だった

森保ジャパンで初出場となった乾は、81分に途中交代を命じられた自身の出来に納得ができなかったようだ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 1、2戦目に出場機会を得られなかったサブ組が意地を見せ、2−1と勝利したウズベキスタン戦。試合後のミックスゾーンは、安堵の表情、充実した雰囲気、清々しい笑顔で溢れていたが、ただひとり険しい表情だったのが、乾貴士だった。
 
 取材陣から声を掛けられると「すいません、すいません」と言いながら足早に通りすぎ、最後に「今日はやめて」と申し訳なさそうに制してミックスゾーンから出ていった。
 
 無理もない。左サイドハーフとして先発したが、見せ場と言えたのは19分に繰り出したスルーパスくらい。そればかりか、終盤には疲労からかボールロストを繰り返し、81分に途中交代を命じられたからだ。
 
「あいつは前半からめちゃめちゃ守備で走っていましたから。守備のセンスがあるんですよね。単に1対1の守備センスじゃなく、相手の嫌がるポジショニングを取れる。それがどれだけチームの守備を支えているか。これは彼と組んでみないと分からない」
 

 そう擁護したのは、ロシア・ワールドカップで左サイドのコンビを組んだ長友佑都である。たしかに、乾は相手のディフェンスラインからの縦パスを消すようなポジションを取りながら、機を見てセンターバックにもプレッシャーを掛けていた。これには北川航也も「乾くんが高い位置を取ってくれて、相手センターバックにプレッシャーを掛けてくれたので、(自分は)相手のアンカーとの関係に集中できた」と感謝する。
 
 とはいえ、攻撃で違いを生み出すことこそ乾の最大の魅力。守備面での評価だけで満足できるはずがない。ミックスゾーンでの表情に、振る舞いに、悔しさが滲み出ていた。
 
 思い起こせば、このウズベキスタン戦は乾にとって、ロシア・ワールドカップのベルギー戦以来となる代表戦の出場だった。
 
 森保ジャパンの初陣となった9月のコスタリカ戦では、ワールドカップの主力メンバーはひとりも呼ばれなかった。この試合で自身と同じポジションの中島翔哉が活躍すると、乾自身もベティスで出場機会を得られなかったこともあり、10月、11月シリーズには招集されなかった。このアジアカップのメンバーにも当初は選出されていない。中島の負傷離脱による追加招集という形で急きょ、メンバーに加わった。
 
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