優勝候補の日本は、まだすべてを見せていないと考えるほうが自然
乾選手の動きに呼応するように、後半には青山選手と塩谷選手がビルドアップ時に、相手のインサイドハーフ(22番と18番)の間に立ち位置を取り、前線へのボールの入れどころを相手のインサイドハーフとサイドハーフの間から、インサイドハーフ同士の間に変えていったり、伊東選手が内側より外側にポジションを取る回数を増やし、相手のサイドバック(4番)が嫌がっていたサイドでのスピード勝負に狙いを変えていったり、徐々に相手を見て戦いを変えていきました。
一方のウズベキスタンは、選手こそ入れ替えたものの、攻守において的確な狙いを定めて戦い方を変えていくような様子は見られませんでした。あるとすれば、前半から再三、クーペル監督が前線に早くボールを入れていくようなジェスチャーをしていましたが、ハーフタイムを挟んでさらにその色を濃くしてきたことです。ただ、これは日本にとって逆にスペースを与えてもらえて助かったようにも見えました。徐々に日本がウズベキスタンを上回っていったのは必然で、勝利は妥当であったと思います。
決勝トーナメントに向け、日本代表にとっては弾みがつく勝利になりました。チームのムードはグッと良くなったことでしょう。最後の時間帯では、守りを固めていくような交代もあり、このあたりは決勝トーナメントに向けた準備の意味合いも感じられました。
一方のウズベキスタンは、選手こそ入れ替えたものの、攻守において的確な狙いを定めて戦い方を変えていくような様子は見られませんでした。あるとすれば、前半から再三、クーペル監督が前線に早くボールを入れていくようなジェスチャーをしていましたが、ハーフタイムを挟んでさらにその色を濃くしてきたことです。ただ、これは日本にとって逆にスペースを与えてもらえて助かったようにも見えました。徐々に日本がウズベキスタンを上回っていったのは必然で、勝利は妥当であったと思います。
決勝トーナメントに向け、日本代表にとっては弾みがつく勝利になりました。チームのムードはグッと良くなったことでしょう。最後の時間帯では、守りを固めていくような交代もあり、このあたりは決勝トーナメントに向けた準備の意味合いも感じられました。
ここから先は一発勝負。待ったなしの状況での判断が求められます。
正直なところ、攻撃・守備ともに優勝から考えると不安に感じるところはあります。ただ、大会はまだ3試合を終えた段階。決勝までは4試合が残っており、折り返し地点にも来ていません。優勝候補の日本は、まだすべてを見せていないと考えるほうが自然で、評価するには時期尚早と言えます。まずは、主力が1週間の準備期間を得たことをプラスに捉えながら、決勝トーナメントでの戦いに期待するとしましょう。
【著者プロフィール】
岩政大樹(いわまさ・だいき)/1982年1月30日、山口県出身。鹿島で不動のCBとし2007年から前人未踏のJ1リーグ3連覇を達成。2010年の南アフリカW杯メンバーにも選出された。現在は解説者として活躍中。