「駆け込み移籍」のメカニズム――締め切り間際のビックディールはこうして起こる

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2014年08月29日

歴史的大敗を喫したアーセナルの大補強。

恩師モイーズ(右)のラブコールに応えたフェライニ(左)だが、本領を発揮できなかった。 (C) Getty Images

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【パターン4】同胞監督や恩師の熱烈ラブコール
 
 少なくないのが同胞の監督やかつて指導を受けた恩師のラブコールに応える形で、期限間際に滑り込むケース。例えば、同じスペイン出身のベニテスに口説かれてリバプールに渡ったリエラ、同胞モウリーニョが率いるインテルに馳せ参じたカレスマ、エバートン時代に師弟関係を築いたモイーズの誘いで、マンチェスター・Uに入団したフェライニなどだ。
 
 今夏で気になるのは、以前からオランダ人選手を集める傾向が強いマンチェスター・Uの新監督、ファン・ハールの動向だ。ブリント、ストロートマンなどが実際に新戦力の候補に挙がっている。
 
 ちなみに、1分け1敗と低調なスタートを切ったマンチェスター・Uは、後述する「パターン5」にも該当する。
 
[パターン4の主な事例]
2008年9月1日|アルベルト・リエラ/エスパニョール → リバプール
2008年9月1日|リカルド・カレスマ/ポルト → インテル
2013年9月2日|マルアン・フェライニ/エバートン → マンチェスター・U
 
[パターン4 今夏の注目銘柄]
ダレイ・ブリント(アヤックス → マンチェスター・U?)
ケビン・ストロートマン(ローマ → マンチェスター・U?)
ラファエル・ヴァランヌ(R・マドリー → チェルシー?)

焦りに駆られた典型例が11年夏のアーセナル。メルテザッカー(左)、アルテタ(右)をはじめ5人を最後の2日間で一気に購入した。 (C) Getty Images

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【パターン5】開幕直後のブレーキが呼び水に
 
 1分け1敗で迎えた3節のマンチェスター・U戦で2-8という歴史的大敗を喫し、焦りに焦ってデッドライン間際の大型補強に打って出たのが、11年夏のアーセナルだ。メルテザッカー、アルテタをはじめ、A・サントス(フェネルバフチェから)、ベナユン(チェルシーからのレンタル)、パク・チュヨン(モナコから)を一気に獲得した。
 
 2分け1敗と出遅れた09-10シーズンのバイエルンは、巻き返しの切り札としてロッベンを迎え入れた。スタートで大きく躓いたメガクラブには、要注目だ。
 
[パターン5の主な事例]
2009年8月28日|アリエン・ロッベン/R・マドリー → バイエルン
2011年8月31日|ペア・メルテザッカー/ブレーメン → アーセナル
2011年8月31日|ミケル・アルテタ/エバートン → アーセナル
 
[パターン5 今夏の注目銘柄]
マンチェスター・U
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