【インタビュー】FC東京 フィッカデンティ監督「全員がぴったりのタイミングで演奏できるようになった」

カテゴリ:Jリーグ

片野道郎

2014年08月28日

「選手の特徴を引き出すためのシステム変更は日本では――」

前半はほぼ完璧なサッカーだったと振り返ったのが、21節の浦和戦。終盤に追いつかれたが、最後まで勝利を目指す姿勢があったと評価した。 (C) SOCCER DIGEST

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――当初の4-3-3から変更した4-3-1-2でシステムが固まったというのも大きいのでは?
 
「システムを変えたのは事実です。でも私にとって最も重要なのは、守備の安定を確保しながら、可能な限り攻撃的なサッカーをすることです。攻撃にも守備にも全員が参加し、常に主導権を握ってアクティブにプレーするというのが私のポリシー。戦術的に言うと、そのベースになっているのは4人のDFと3人のMF。前3人の構成については、3トップを基本としながらも、選手のタイプやプレースタイルに合わせてそれを変えることもあります。しかし、変わらないのは、前線に3人のアタッカーを置くということ。守備的に戦うためにMFやDFをピッチに多く送り出すのは好きではありません」
 
――じゃあ2トップ+トップ下という選択は、選手の特徴に合わせた修正だったと。
 
「そうですね。選手の特徴を最大限に引きだすためにシステムを変える、というアプローチは、日本ではほとんど見られない。いや私以外には誰もやっていないと言っていいと思います。Jリーグでは多くのチームが4-4-2をはじめ2ボランチのシステムで戦っているから、2ライン(DFとMF)間で浮いている選手を捕まえるのが難しい。その点で、2ライン間にトップ下がいることで、中央から攻める糸口を常に持てるというのは大きなメリットです。河野がそこにいることは我々にアドバンテージをもたらしてくれる」
 
――浦和戦(21節/4-4)でとりわけ印象的だったのは、ボールを奪ってから縦に展開するトランジションの速さでした。昨シーズンまでのFC東京は、ボールを奪うとまずポゼッションを確立して、そこから崩しにかかるというタイプのチームだったからなおさらです。
 
「浦和は攻撃的なチームですが、攻められると脆さを見せる時もある。あの試合、特に前半は内容的にも、作り出した決定機という点でも、ほぼ完璧と言っていいほどのサッカーを見せることができました。あそこで見せたように、ボールを奪ったらまず最初に縦への展開を考えるというのは、我々のサッカーの主要なコンセプトです。裏のスペースがあればすぐにそこを狙っていく。それを可能にするスピードを持った選手を擁していますからね」
 
――前半戦にはまだ、タイミングの感覚をここまで共有していなかった。
 
「それは当然でしょう。パス交換、マークを外す動きやオフ・ザ・ボールの走り込み、そこに送り込む縦パス、すべての勝負はタイミングで決まる。オーケストラと一緒で、誰か1人でもそれを間違えればプレーは成功しません。オフサイドになったり、相手に先回りされてカットされたりします。パスが早かったり遅れたり、長かったり短かったり。そうしたことでプレーのシナリオは完全に変わってしまいます。サッカーはその連続ですよ。そして今の東京は、全員が同じ楽譜をぴったりのタイミングで演奏できるようになってきました」

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