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【小宮良之の日本サッカー兵法書】 蹴球界のさらなる成長を促すJリーグの真の「ピラミッド」化

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年12月23日

熾烈な生存競争が国としての強さを生み出す

地域リーグからトップリーグへ。チームだけでなく、選手個々もその願望を強く持っているかは、非常に重要なことだろう。写真はレバンテのトーニョ。 (C) Getty Images

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 リーガ・エスパニョーラは、3部が4つのリーグに分かれている。つまり、20×4=80チームもある。そして、4部に至っては18のリーグ……20×18=360チームもあるのだ!
 
 一方、J3は17チーム。JFLは、たった16チームしかない。裾野があまりに小さすぎ、ピラミッドのかたちは呈していない。しかも、Jリーグ準加盟クラブでなければ、JFLから昇格することもなし。裏を返せば、J3最下位でも、一度上がったら基本的にJFLへ落ちることもない。
 
 スペインでは、熾烈な競争を勝ち抜いたわずかな精鋭たちだけが、トップリーグで活躍している。これだけの戦いを生き残れたら、それも不思議ではあるまい。気が遠くなるような戦いのなかで力量を見せた選手は、光るものを持っている。
 
 総力というか、層の厚さで、日本サッカーは世界の頂点にはまだ及ばない。熾烈な生存競争。それが、国としてのサッカーの強さを生み出すのだろう。
 
 もっとも、日本サッカーは着実に成長を遂げている。
 
 現在、Jリーグはストーブリーグ真っ直中。オフに入って、戦力外通告や移籍のニュースが盛んに飛び交っている。選手たちはそれぞれ、進路を迫られるだろう。彼らの一歩が、日本サッカー界の未来を彩るのだ。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
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