「1試合だけならわかんない。その差っていうのは皆さんが思っている以上に大きい」
育成のことだけではなく、選手が伸びる環境やプレーの精度を高める環境、設備など、課題を挙げればキリがないということだろう。記者の多くがそんな内田の周りから動けなくなるほど、彼の言葉は強かった。そんな内田の側を元ブラジル代表のロベルト・カルロスが通る。
「実は、ジーコさんにお願いして、一緒に写真を撮ったんだよね。好きだったよ。誰だって彼のプレーは好きだよね」とほくそ笑む。内田もまた世界に憧れたサッカー少年だったのだ。そんな内田も欧州へ出て、世界のトップに挑戦し続けた。
「シャルケで対戦したときも、R・マドリー相手では自分たちのサッカーをやらせてもらえなかったからね」
その厚い壁を打ち破るのは、並大抵のことではない。サッカーだから、1度くらいは勝つことができるかもしれない。しかし、それで差が縮まるわけでもないと内田は思う。
「1試合だけならわかんない。その差っていうのは皆さんが思っている以上に大きい」
「実は、ジーコさんにお願いして、一緒に写真を撮ったんだよね。好きだったよ。誰だって彼のプレーは好きだよね」とほくそ笑む。内田もまた世界に憧れたサッカー少年だったのだ。そんな内田も欧州へ出て、世界のトップに挑戦し続けた。
「シャルケで対戦したときも、R・マドリー相手では自分たちのサッカーをやらせてもらえなかったからね」
その厚い壁を打ち破るのは、並大抵のことではない。サッカーだから、1度くらいは勝つことができるかもしれない。しかし、それで差が縮まるわけでもないと内田は思う。
「1試合だけならわかんない。その差っていうのは皆さんが思っている以上に大きい」
自身の経験を鹿島や日本サッカー界にフィードバックすべきだという想いも「こういう年齢、いろんな経験を通して背負わないといけない部分というのもあるから」と話し、垣間見せたが、それを訊くと「もうさ、長谷部(誠)さんがやるしかないよ。協会に入ってやってもらえばいいんだよ」と笑った。
それでも、内田は、彼の立場として、日本と世界との差を再確認するような時間を世界大会で味わったはずだ。
R・マドリー戦での若手の涙にかつての自分を思い出したことも含め、これからの内田篤人にとってもまた、このクラブワールドカップは、ひとつのターニングポイントになるかもしれない。
取材・文●寺野典子(フリーライター)