【インタビュー】清水・大榎克己監督「ロボットはいらない」

カテゴリ:Jリーグ

増山直樹(サッカーダイジェスト)

2014年08月23日

サッカーの楽しさも追求しなければならない。

徳島を1-0で下した監督初勝利は、ホーム通算200勝目というメモリアルな勝利でもあった。喜びを分かち合ったサポーターを、もっと楽しませたいという思いがある。 (C) Getty Images

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――清水はシュートも少なく、もっと言ってしまえば、観ていて“楽しさ”が薄いと感じます。
「勝敗はもちろんですが、観た人が『面白かった、また来たいな』と思うようなサッカーができているかも重要です。私も何度かスタジアムに行き、結果うんぬんではなく『これでお客さんが喜んでくれるのかな』という疑問を覚えました。当然プロですから、良い内容でも結果を出さなければお客さんを満足させられないかもしれない。でも、全部の試合に勝てるわけじゃないんです。だからこそチームの哲学とか、サッカーの楽しさも追求しなければいけない。そのために『お前らはロボットじゃないんだから、自分のポテンシャルとかサッカー観をもっとプレーで出していいよ』と選手に伝えています」
 
――意識改革に取り組んでいる?
「多くのプレーの選択肢から、状況に応じて選手が判断して選ぶ。これがサッカーの本質です。その際に良い判断ができるか、選んだプレーを正確に行なえるかどうかが、良い選手の条件になります。だからこそ、ロボットはいらない。チームとして最低限の規律や約束事はありますが、そのなかでの選択は選手の権利ですし、サッカーの一番の醍醐味。そこをみんな忘れてしまっているのかな、と思うんです」
 
――現役当時は清水のプロ第一号として黄金期を支えました。クラブの現状には歯がゆさもあるのでは?
「選手が手を抜いているとは思いませんが、プロである以上は自分の仕事にもっと責任を持つべきだと感じます。また、なにかしらの縁があってエスパルスに来たわけですから、チームを想う気持ちを持って、このチームのためにすべてを出してほしいとは思います」
 
――プレー面では?
「イマジネーションやアイデアなどは目減りしているかもしれません。自分も高校時代、相手の股を抜くことを生き甲斐にしていたように、昔の静岡サッカーは相手の逆を取ることに喜びを感じていたりして。だまし合いと言えば言葉はよくないかもしれませんが、実際その連続なんですよ。当然、試合は戦いである以上、ハードワークが前提。でも、相手の裏を取るような遊び心を持って、選手にはトライしてもらいたい」
 
――引退後は清水で1年間コーチを務め、その後に早稲田大で指揮を執りました。当時から選手の判断力、イマジネーションを重んじていたのでしょうか?
「当時から気を遣っているのは、選手の特長を出すこと。それと、その特長と相手を考えたうえでのシステム選びですね。もちろん、システムだけでサッカーをしようとは思っていません。選手の判断と特長を活かしながら、チームとして上手くプレーする。そこを重視しています」
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