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【回想コラム】急成長を遂げる五輪年代。北京世代の長友、岡崎が頭角を現わす転機となった一戦

カテゴリ:日本代表

浅田真樹

2014年08月22日

大きな意味を持っていた消化試合のマレーシア戦。

前戦までに北京五輪アジア最終予選への進出を決め、消化試合となったマレーシア戦。この試合で多くの新戦力が試された。(C) SOCCER DIGEST

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 その3週間前、香港とのアウェー戦に勝利した日本は、すでに最終予選進出を決めていた。東京・国立競技場での、この2次予選最終戦は、いわば消化試合だった。
 
 そんな背景もあって、日本は香港戦から先発メンバー10名を入れ替えてこの試合に臨んだ。簡単に言えば、それまで予選を戦ってきた主力組に代えて、控え組のほか、この試合のために新たに招集した新顔を数多く送り出したのである。
 
 当然、そこで行なわれていたのは新戦力のテストである。だが、当時の私の正直な気持ちを言えば、「そう多くは望めまい」だった。
 
 メンバーを大きく入れ替えれば入れ替えるほど、チームとしての機能性は下がる。それだけ各選手の見極めは難しくなり、どこまでテストが成立するかは疑わしいからだ。
 
 ところが、私の予想は大きく外れた。見当違いもいいところだった。実は、このマレーシア戦で初めて試された新戦力というのが、長友であり、岡崎だったのである。
 
 それまでA代表はおろか、五輪代表ですら満足に試合に出られなかった「その他大勢」のなかから、3年後、ワールドカップのピッチに立とうかという選手がふたりも現われたのだ。長友に至っては当時、明治大に所属する無名選手。「その他大勢」でさえなかったかもしれない。
 
 テストの効果について私が高を括って見ていた試合は、しかし、北京五輪代表にとっても、その後の日本代表にとっても、限りなく大きな意味を持つ試合だったわけである。
 
 そんな事実に思い至ると、俄然、マレーシア戦というエポックメイキングな試合に対する私の興味は膨れ上がった。
 
 かつて北京世代を率いた指揮官は、どれほどの期待、あるいは見込みを持って、新戦力発掘テストを行なったのか。また、そのなかからワールドカップメンバーが誕生したという「快挙」について、どんなふうに感じているのか。
 
 南アフリカへの取材に発つ前に、それらの関心を満たしておきたい。そう思った私は、神奈川・平塚にある湘南ベルマーレの練習場へと向かった。もちろん、北京五輪代表監督にして、当時、湘南監督を務めていた反町康治に直接話を聞くためだ。
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