森保監督はギリギリの勝負の中で大胆な采配を揮えるか
アジアカップで日本がアジアの国々を圧倒して優勝したのは、2000年のレバノン大会しかない。シドニー五輪を終えた選手がA代表に合流し、その強さは過去最強と言えるものだった。それ以降、2004年中国大会、2011年カタール大会と優勝しているが、かなり厳しい試合を切り抜けての優勝だった。
今回もこれまでと同様に、グループリーグは比較的に容易に突破できるだろう。本当の戦いは、決勝トーナメントに入ってからになる。
まず格段に相手チームの質が上がる。また、日本の戦い方は、グループリーグでの3試合で相手にほぼ丸裸にされる。攻撃の仕掛け、セットプレーの攻撃、守り方、個人の特徴まですべて詳細に分析されるだろう。それらを乗り越えて勝ち進むには、森保監督がいう「チームの成長」が鍵になる。若い選手は短期間で劇的な成長を見せるが、森保監督は今後を見据えて、その『伸びシロ』に期待している。
今回もこれまでと同様に、グループリーグは比較的に容易に突破できるだろう。本当の戦いは、決勝トーナメントに入ってからになる。
まず格段に相手チームの質が上がる。また、日本の戦い方は、グループリーグでの3試合で相手にほぼ丸裸にされる。攻撃の仕掛け、セットプレーの攻撃、守り方、個人の特徴まですべて詳細に分析されるだろう。それらを乗り越えて勝ち進むには、森保監督がいう「チームの成長」が鍵になる。若い選手は短期間で劇的な成長を見せるが、森保監督は今後を見据えて、その『伸びシロ』に期待している。
もちろんうまく行かない場合もあり、そうした時にワールドカップ戦士など経験のあるサブ組を効果的なタイミングで起用するのかが、監督の手腕の見せ所になる。
レバノン大会、決勝戦のサウジアラビア戦での決勝ゴールは、望月重良だった。中国大会、準決勝、決勝で活躍したのは、玉田圭司である。カタール大会は、オーストラリアとの決勝で決勝ゴールを決めたのは、李忠成だった。優勝した3大会、大事な場面でサブ組が大きな働きをしている。今回、彼らのようなラッキーボーイを生むことができるか。
また、西野朗前表監督のやり方を継承するとのことだが、西野監督の最大の長所はコロンビア戦での本田投入やポーランド戦のように大胆で思い切った策を切れること。これは本番でなかなかできることではない。森保監督は、国際大会でギリギリの勝負が続く中、そうした采配を揮うことができるのか。「最高の結果」と「選手の成長」という二兎を得るためには、森保監督自身の指揮官としての進化も求められることになるだろう。
取材・文●佐藤俊(スポーツライター)