高木体制が幕を下ろした長崎、名実ともに「ジャパネット主導」でリスタートへ

カテゴリ:Jリーグ

藤原裕久

2018年12月02日

長崎は「ローカルクラブの雄」として見事にプロデュースされた

長崎の知名度アップは、高田氏(右)の手腕によるところが大きい。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 もちろん監督のスタイルに反発する者もいたし、適応できない選手や合わない選手もいたが、歴代のスタッフ・選手の努力や継続性の集大成が、昨季のJ1昇格という「奇跡」を演出したと言っていい。
 
 この現場が叩き出した「奇跡」と「高田明」という希代の経営者、そして「ジャパネット」という意思決定機関がハッキリしている企業が上手くリンクした結果、長崎はJ1でも大きく注目を浴びることになった。言い方を変えれば、高田明、ジャパネットというカリスマによって、長崎は「ローカルクラブの雄」として見事にプロデュースされたのだ。

 長崎のサポーターが試合前後にアウェーのサポーターを、地元グルメなどで歓待する「アウェーチームのおもてなし」は、J2昇格時からあったものだが、これを大きくクローズアップして注目度を高めたことは、その最たる例と言っていいだろう。5年後、長崎市に完成予定の専用スタジアム計画も同様だ。J1という舞台で、こういったそれまで表に出ていなかった面を広く周知し、同時に仕掛けを行なっていくことで、ホームタウンを一気に巻き込んだのだ。ローカル地域をプロデュースしたという意味で、2018年シーズンの長崎は、近年のJ1では希有なクラブだったと言えるだろう。
 
 それでも、J1に残留することができず、高木監督も長崎を去ることが決定した。J2に降格したことでプロデュース面でも影響が出てくるだろう。そんななか、今後の長崎はジャパネットホールディングスの高田旭人社長主導で選ばれた新たな指揮官のもとで、強化が進められることとなる。J1昇格を「奇跡」でなく「当然」とできるだけの戦力が整えられるに違いない。その結果、新たな長崎スタイルで大成功を納める可能性もある。
 
 ただ、強化を行なっても必ず目標を達成できるとは言えないのが、勝負事であり、スポーツであり、サッカーだ。原則としてチーム成績はリーグ内における強化予算の額に準じているが、同時に予算さえかければ順位が上がるとは限らない。
 
 例えば名古屋の今季開幕時点の強化予算は長崎の約3倍。夏の補強を含めればさらに跳ね上がる。これはJ1でもトップクラスだ。だが今季の名古屋がどれほど苦戦したかは言うまでもない。過去にも大型の予算を投入し、鳴り物入りでリーグ開幕を迎えながら成績を出せなかったクラブの例は枚挙にいとまが無い。
 
 1度に1000枚を印刷する機械を持つ会社が、2倍の性能を持つ機械を導入すれば1度に2000枚の印刷が可能だが、これがサッカー選手となればそうはいかない。これまで常にふた桁得点をしていた選手でも、チーム戦術や故障、連係、プライベート、監督との相性などで得点できないことだってある。世界的な名選手であってもそれは例外ではない。そのなかで、どの選手もクラブも新しいチャレンジをして、成功と失敗を繰り返し、最終的に成功を重ねられたものだけが名選手、名門クラブと呼ばれるのだ。
 
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