ドログバが漏らした武芸者のような言葉とは?
そしてドログバは、「プレッシャーだと感じたことがない」という言葉の真意を説いてくれた
「僕にとってフットボールは、自分が大好きなことをやる、あるいはやらせてくれる場所なんだ。だから、毎日でも試合がしたい。試合をすることを愛しているからね。むしろ、トレーニングの方がつらいよ(笑)。
試合がない日っていうのは、決められた時間のなかでやらなきゃいけないことがあって、窮屈に感じることがある。だから、土曜日か日曜日、あるいは水曜日にやって来る90分間で、本当に自由に、自分の才能、もしくはやりたいことを表現できるっていうのが、何よりも喜びだったんだ。これは、シンプルなことだと思うよ」
それでも、40歳までプレーし続けた背景には、何かしらの秘密があるはずだ。さらに深く探ろうと、「他に何か秘訣ありますか? 日本ではカズ・ミウラ(三浦知良)が51歳までやっていますが」と突っ込んでみると、「僕のキャリアは、彼ほど長くはないよ(笑)」と、笑みをこぼしながら続けた。
「僕にとってフットボールは、自分が大好きなことをやる、あるいはやらせてくれる場所なんだ。だから、毎日でも試合がしたい。試合をすることを愛しているからね。むしろ、トレーニングの方がつらいよ(笑)。
試合がない日っていうのは、決められた時間のなかでやらなきゃいけないことがあって、窮屈に感じることがある。だから、土曜日か日曜日、あるいは水曜日にやって来る90分間で、本当に自由に、自分の才能、もしくはやりたいことを表現できるっていうのが、何よりも喜びだったんだ。これは、シンプルなことだと思うよ」
それでも、40歳までプレーし続けた背景には、何かしらの秘密があるはずだ。さらに深く探ろうと、「他に何か秘訣ありますか? 日本ではカズ・ミウラ(三浦知良)が51歳までやっていますが」と突っ込んでみると、「僕のキャリアは、彼ほど長くはないよ(笑)」と、笑みをこぼしながら続けた。
「最も重要なことは、体調管理だね。常にしっかりとコンディションをケアすることは大事だ。あとは、『勝ち方』を自分なりに会得することだろう。どうすれば勝てるのか? そして自分ができる、勝つためのパフォーマンスを理解できたことは大きい。
逆にどうしたら負けるのか? どういう状態だと自分の納得できるパフォーマンスにならないのか? それを理解することも重要だ。それが分かれば、あとは応用していけばいいだけなんだ。どんな状況でも、こうすれば勝てるっていう自分なりのスタイルみたいなものを構築することは大事になる。でも、一番大事なのはやっぱり体調管理だ」
「勝ち方を会得する」とは、もはや武芸の達人のような言葉だ。ならば、彼自身がそれを悟ったのはいつのことなのか? 本人にぶつけると、「どうだったかな……」と少しばかり考えてから、「21歳か22歳の頃だったと思うよ」と話し、アマチュアリーグに属していた十代の頃からの葛藤も含めて、回想してくれた。
「僕は19歳ぐらいまでアマチュアリーグでプレーしていて、そこからプロに入ったんだ。でも、入団当初は補欠続きで、1軍と2軍を行ったり来たりしていた。この時は、トレーニングと試合の移動も含めてかなりきつかった。もちろん、良い給料を貰えていたわけでもなかったから、生活面でも色々とやらなければならないことがあって、本当に苦労していたんだ。
でもそこで、サッカーがただ楽しいものではなく、『これは仕事なんだ』と気付いたんだよ。自分の生活のなかで、サッカー以外のことを犠牲にしなきゃならないんだということも学んだ。なんとなく、そこらへんにいるような平均的な選手じゃなくて、本当にトップの選手になるためには、普段の生活から変えなきゃいけないと悟ったのさ。
そして、『勝ち方』を次第に理解し始めて、あらゆることを取り入れた。それで自分のプレーの変化とかを見て、『なるほど、これがプロ選手になるために必要なことなんだ』と分かったんだ」
20代前半でプロとして生き抜くための心得を身につけたというドログバ。その点では、彼は“早熟”だったのかもしれない。