フランス・フットボール界が気にも留めてこなかった監督を“再発見”。
ハリルホジッチは、自らが率いる男たちと、より親近感ある距離で接しており、選手たちも彼に愛着を抱いている。実際、ゴールを決めた選手がタッチライン際へとひた走り、指揮官と一緒にゴールを祝うシーンを、我々は目の当たりにしている。
最後に、ウラジミール・キタ会長が出しゃばるのを見かけなくなったという点も挙げたい。これまで間違った指摘をしたり、脱線したりするのが習慣になっていた名物会長が、すっかりおとなしくなっているのだ。
最後に、ウラジミール・キタ会長が出しゃばるのを見かけなくなったという点も挙げたい。これまで間違った指摘をしたり、脱線したりするのが習慣になっていた名物会長が、すっかりおとなしくなっているのだ。
今後、シーズンを通してみた時、ハリルホジッチにも、おそらく困難な時期は訪れるだろう。ナントの要員は限られており、個のタレント力に不足があるからだ。
だが、それでもフランスのフットボール界はいま、2005年2月にパリ・サンジェルマンを解雇されて以来、気にも留めてこなかった監督を“再発見”しているところである。一部の人間たちが描いたような「独裁者」ではなく、純粋に人を惹きつける監督の姿を――。
文●レミー・ラコンブ(France Football誌編集長)
翻訳●結城 麻里