来年2月のキャンプ帰還後に、新練習場が使用可能な状況を作り出すために動いている
なお、かつてサイバーエージェントは2006年に東京ヴェルディをスポンサードする形でクラブ経営の参画を模索。結局はわずか2年で撤退する格好となったが、東京Vとのそうした過去を踏まえて、サイバーエージェントは町田との接触を前に、東京Vともコンタクトを取っていたという。しかし、東京Vとは条件面がなかなか折り合わずに断念せざるを得なかった。
さらに藤田氏は過去の東京Vでの“経験則”を踏まえて、「強いリーダーシップがなければ、サッカークラブは経営できないことを学んだ」という。Jクラブの経営を模索する中で100パーセントの株式取得にもこだわっていたが、町田の株式取得は80パーセントにとどまっている。そのバックグラウンドには、クラブの歴史を築いてきた先人たちに敬意を払い、これまでの町田を支えてきた株主の株式保有継続を尊重しようという姿勢が隠されている。
そして今後のクラブの運営に関しても、現行の下川会長、大友健寿社長による経営体制を維持することが発表されている。ある種、お互いの利害関係が一致した今回の経営体制強化だが、サイバーエージェント側には来年で創立30周年を迎えるクラブの歴史を尊重しようという強い姿勢がうかがえる。
さらに藤田氏は過去の東京Vでの“経験則”を踏まえて、「強いリーダーシップがなければ、サッカークラブは経営できないことを学んだ」という。Jクラブの経営を模索する中で100パーセントの株式取得にもこだわっていたが、町田の株式取得は80パーセントにとどまっている。そのバックグラウンドには、クラブの歴史を築いてきた先人たちに敬意を払い、これまでの町田を支えてきた株主の株式保有継続を尊重しようという姿勢が隠されている。
そして今後のクラブの運営に関しても、現行の下川会長、大友健寿社長による経営体制を維持することが発表されている。ある種、お互いの利害関係が一致した今回の経営体制強化だが、サイバーエージェント側には来年で創立30周年を迎えるクラブの歴史を尊重しようという強い姿勢がうかがえる。
10月1日に実施された記者発表の席上で藤田氏は「J1ライセンス取得に向けたサポート」を明言した。9月27日に発表されたJリーグ各クラブのクラブライセンス付与に関して、町田はホームスタジアムと練習場の環境に不備があるため、2019シーズンの町田はJ2ライセンス付与にとどまった。今回の経営体制の強化により、J1ライセンス取得に向けた動きのスピード感は、急速に早まることだろう。
近年の町田は、行政の支援により、ホームスタジアムである町田市立陸上競技場のJ1規格への改修は見通しが立っているものの、J1ライセンス取得に必要なもう一つの大きなハードルである練習場環境の整備は、なかなか進展が見られない情勢だった。
しかし、今回の経営体制の強化によって、藤田氏は2019年中の練習環境整備を明言。クラブ側は候補地のターゲットを絞り、来年2月のキャンプ帰還後に、新練習場が使用可能な状況を作り出すために動いているという。その中心的人物の一人である唐井直GMは、「行政やサイバーエージェント側、そして関係各所と最終的な調整を図っている段階です」と話している。クラブにとって、近年における喫緊の課題だったJ1ライセンス取得に向けて、ようやく光明が見えてきた。
現場に目を移せば、「6位以内」をシーズン目標に掲げた今季のチームは現在、未消化試合2試合を残して暫定3位と、J2トップも狙える位置につけている。山形戦後の会見で、報道陣からサポーターに向けた藤田氏の挨拶を受けて、何を感じたか問われた相馬直樹監督は次のように話している。
「クラブの人間として、応援をしてくださる方なので、非常にうれしく思いますし、頼もしく思います」
今回の経営体制強化は、ピッチで奮闘するコーチングスタッフや選手たちを後押しすることにもつながるはずだ。
取材・文●郡司 聡(フリーライター)
近年の町田は、行政の支援により、ホームスタジアムである町田市立陸上競技場のJ1規格への改修は見通しが立っているものの、J1ライセンス取得に必要なもう一つの大きなハードルである練習場環境の整備は、なかなか進展が見られない情勢だった。
しかし、今回の経営体制の強化によって、藤田氏は2019年中の練習環境整備を明言。クラブ側は候補地のターゲットを絞り、来年2月のキャンプ帰還後に、新練習場が使用可能な状況を作り出すために動いているという。その中心的人物の一人である唐井直GMは、「行政やサイバーエージェント側、そして関係各所と最終的な調整を図っている段階です」と話している。クラブにとって、近年における喫緊の課題だったJ1ライセンス取得に向けて、ようやく光明が見えてきた。
現場に目を移せば、「6位以内」をシーズン目標に掲げた今季のチームは現在、未消化試合2試合を残して暫定3位と、J2トップも狙える位置につけている。山形戦後の会見で、報道陣からサポーターに向けた藤田氏の挨拶を受けて、何を感じたか問われた相馬直樹監督は次のように話している。
「クラブの人間として、応援をしてくださる方なので、非常にうれしく思いますし、頼もしく思います」
今回の経営体制強化は、ピッチで奮闘するコーチングスタッフや選手たちを後押しすることにもつながるはずだ。
取材・文●郡司 聡(フリーライター)