モドリッチはインテル移籍を望んでいた! しかしマドリーが約束を反故に…

カテゴリ:移籍情報

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2018年09月25日

ペレス会長はインテルを批判するが…。

一度は認めたモドリッチ退団に待ったをかけたマドリーのペレス会長。(C)Getty Images

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 モドリッチ自身は、インテルへの移籍に積極的だった。C・ロナウドと同様、プレミアとラ・リーガでプレーした後、セリエAという新しい舞台で充実したキャリアの最終章を送りたいと考えていたし、インテルにはイバン・ペリシッチ、マルセロ・ブロゾビッチ、そしてヴルサリコとクロアチア代表のチームメイトも集まっている。
 
 R・マドリーでは常に模範的な振る舞いを続け、同僚たちのように高年俸での契約延長や強引な移籍をクラブに要求したことは一度もなかった。だからペレス会長は約束を守ってくれるだろうと最後まで期待していたが、チームを取り巻く状況がそれを許さなかった。
 
 ペレス会長はソシオやサポーターの不満を逸らすために、「インテルが違法な形でモドリッチに接触した」とFIFAに訴え、公の場でもインテルを批判している。それが事実無根であることは、これまでの経緯を見ても分かるとおり。インテルは代理人から獲得を打診され、代理人がそのお膳立てをするのを見守っていただけであり、積極的な行動は起こしていない。
 
 実際のところ、すべてはモドリッチ側(具体的にはレミッチとミヤトビッチ)とペレス会長の間で進んでいた。インテルは、R・マドリーとの契約を解消して無所属になったモドリッチがやって来るのを待つだけの立場だったのだ。
 
 R・マドリーがその後、ブロゾビッチの獲得に動いたのは、インテルに対する腹いせの意味合いも込められている。1億5000万ユーロ(約195億円)の契約解除違約金を支払って引き抜こうと、代理人に話を持ちかけたのだ。しかしこの動きは、ブロゾビッチ自身が拒絶して立ち消えになった。今シーズンはインテルのレジスタとして中心的な役割を担うことが期待されており、現状に満足しているというのがその唯一最大の理由。R・マドリーに移籍すれば出場機会の減少は避けられない。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※ワールドサッカーダイジェスト9月20日号より転載。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 
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