【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|広島ユース編

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2014年07月25日

主軸4人を欠いて善戦した名古屋戦をきっかけにできるか。

昨年のU-17ワールドカップでは正GKを務めた白岡。国際経験も豊かな守護神だ。 (C) SOCCER DIGEST

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 中断明けのリーグ戦では、6、7節と連勝を飾るが、8節の東福岡戦は2-4の敗戦。前期の最後の試合となる9節の名古屋U18戦では、横山が出場停止、伊藤と長沼と加藤の3人が、新潟国際ユース大会に参加するU-17日本代表に選ばれたため、主軸を4人も欠く状況で挑まなければならなかった。
 
 その名古屋U18戦。高い攻撃力を誇る首位を相手に、前半は押し込まれる場面が多く、苦戦を強いられてしまう。しかし、GK白岡、CB荒木を中心に、スタメン起用されたDF田中悠人、MF川越理来、佐藤涼、阿部良季らが身体を張った守備でゴールを割らせない。
 
 後半に入ると、徐々にカウンターからチャンスを作り出し、76分には川越のクロスから、中央で阿部が頭で合わせて先制する。しかし、直後の80分には相手のセンタリングが荒木の手に当たり、PKを献上して追いつかれると、後半アディショナルタイムに逆転弾を浴び1-2の敗戦を喫した。
 
 試合後、涙を見せる選手がいたように、今季初の2連敗を喫したショックは大きかった。だが、主軸4人が離脱したなかで、首位チームをギリギリまで追い込んだことは、今後に向けた大きな収穫となったのも間違いない。
 
「いつも最終ラインで声を出してくれる伊藤がいない分、より自分が声を出して、守備を動かそうと意識した」と語るGK白岡は、よく通る大きな声で守備を動かしながら、仲間を鼓舞し続けた。
 
 さらに、白岡はこう続ける。
「4人がいなくてもやっていける。差はないと思って戦っている。現に今日は負けたけど、悪くはなかった。反省すべきところは反省して、後半戦はもっと自分たちが自信を持って戦えるように、これからリスタートしていきたい」
 
 クラブユース選手権がない分、夏はじっくりと強化の時間に割けるはずだ。
「一度選手を帰省させて、リフレッシュしてから、基本の部分をより徹底してやりたい。1対1、チャレンジ&カバー、4対4など、ベースをしっかりと積み上げて、後半戦に臨みたい」(望月監督)
 
 夏を越え、本来の強さを取り戻すために――。広島ユースの巻き返しは、今この時から始まっている。
 
取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)

【U-18プレミアphoto】9節[WEST]名古屋U18 対 広島ユース

U-18プレミアリーグ 9節結果
[WEST]
名古屋U18(22) 2-1 広島ユース(16)
東福岡(15) 0-2 京都U-18(13)
東山(5) 1-3 C大阪U-18(21)
富山一(5) 1-2 G大阪ユース(19)
京都橘(0) 0-1 神戸U-18(14)
[EAST]
札幌U-18(11) 1-0 市立船橋(12)
青森山田(6) 1-1 鹿島ユース(11)
東京Vユース(10) 0-3 流経大柏(14)
柏U-18(20) 1-0 清水ユース(18)
※三菱養和SCユース(9) 対 JFAアカデミー福島(9) は、雷雨の影響により再試合。
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