【セルジオ越後の天国と地獄】日本サッカーの強化にはJリーグの改革も必要だ

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年07月24日

リーグ活性化のためにトップがアイデアを出すべき。

「今のままでは監督がザッケローニからアギーレに代わるだけで、同じことを繰り返す」とセルジオ氏は苦言を呈す。 (C) Getty Images

画像を見る

 日本代表がワールドカップで惨敗した今が、Jリーグもリスタートするチャンスだ。ワールドカップ前と同じ日常に戻ってしまっては、あの惨敗がなんだったのか分からない。日本サッカーを底上げする意味でも、総合的に見直して実力者が揃うリーグにしていくべきだよ。
 
 こういう節目の時はトップが強いメッセージを発信するべきなんだけど、日本人は行動を起こさないよね。下手な発言をして叩かれるのが怖いのかな。村井チェアマンは「日本サッカーの発展のためには、Jリーグのさらなるスケールアップが不可欠」と話したようだけど、具体案を提示しなければ意味がない。育成年代の強化なのか、それともワールドクラスのタレントの獲得なのか。いずれにしても、各クラブが動きやすい環境を整備するアイデアを示さなきゃいけないんだ。
 
 もちろん、日本サッカーを強くするのは、Jリーグだけの仕事じゃないよ。なによりも協会の行動が大事だよね。ワールドカップでベスト4に終わったブラジルは、セレッソに所属したこともあるジルマールが強化部門のトップになり、育成年代からすべての面で見直すと発表した。勝てないんだから当然だ。グループリーグ敗退という失態を演じても、原専務理事が次期監督の人事に携わる日本とは大違いだ。
 
 以前から言っているように、日本のメディアもひどいものだよ。失敗した選手たちを糾弾しないで、彼らの行動に紙面を割いている。何日に所属クラブに戻るとか、どうでもいいことを取り上げているんだ。
 
 本田に至っては、日本に帰って来ないのに、アメリカでの行動が報道されている。あれだけの大言を吐いたのだから、一度帰国してサポーターに謝るなりすればいいのにね。期待を煽って終わりではなく、相応の批判を受けるべきだ。それをするのは、メディアの仕事。ダメならダメとハッキリ言って、プレッシャーをかけないと。
 
 日本代表は、またなんの反省もせずに興行が始まるのかな。スポンサーの顔を気にして国内での親善試合を繰り返し、格下に勝っては「日本代表は強い」とぶち上げる。協会はいろんな面を見直すと言っているけど、今のままでは監督がザッケローニからアギーレに代わるだけで、同じことを繰り返すよ。
【関連記事】
【日本代表】ハビエル・アギーレ新監督の人物像に迫る
【セルジオ越後の天国と地獄】ブラジルは変わろうとしているのに、日本は今のままでいいの?
【セルジオ越後の天国と地獄】有名なコックを招いても、今の日本の現状では安いピラフしか作れないよ
【セルジオ越後の天国と地獄】世界で勝つにはメディアも本来の役割を果たせ
日本代表23人の新たなる戦い――夏の去就動向&ポジション争いを読む

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ