「もっと見ていたかった」という記者の言葉に――
久しぶりのスタメンとなった天皇杯・4回戦の横浜戦。2ボランチの一角で出場した梁は、65分に途中交代を命じられる。「もっと見ていたかった」という記者の言葉に、申し訳なさそうにこう答えた。
「連戦を考えれば、(2ボランチでコンビを組んだ)奥埜(博亮)を休ませられるように頑張りたかったけど、結果的に俺のほうが先に変わってしまって……。あいつにはちょっと悪いことをしたなと思います」
選手であれば当然、フル出場したかったはず。それでも、自分のことより他人を気遣えるその人柄も、梁の魅力のひとつだ。
その横浜戦で、開始早々に身体を投げ出したスライディングタックルでボールを奪うシーンがあった。非常に気持ちのこもったプレーには、梁なりの狙いがあったようだ。
「今日はスタメンで久しぶりに出たメンバーもいた。リーグ戦の後の練習とか、たぶんみんな悔しさを持ちながらやっていたはずだし、“結果を出さないと”っていう気持ちだったと思う。それだけに、試合の入りで、勢いが出るというか、前向きなプレーにつながればいいかな、と」
「連戦を考えれば、(2ボランチでコンビを組んだ)奥埜(博亮)を休ませられるように頑張りたかったけど、結果的に俺のほうが先に変わってしまって……。あいつにはちょっと悪いことをしたなと思います」
選手であれば当然、フル出場したかったはず。それでも、自分のことより他人を気遣えるその人柄も、梁の魅力のひとつだ。
その横浜戦で、開始早々に身体を投げ出したスライディングタックルでボールを奪うシーンがあった。非常に気持ちのこもったプレーには、梁なりの狙いがあったようだ。
「今日はスタメンで久しぶりに出たメンバーもいた。リーグ戦の後の練習とか、たぶんみんな悔しさを持ちながらやっていたはずだし、“結果を出さないと”っていう気持ちだったと思う。それだけに、試合の入りで、勢いが出るというか、前向きなプレーにつながればいいかな、と」
その久々の先発組のひとり、大卒ルーキーのジャーメイン良は、前半終了間際にセットプレーから1ゴールを記録して好アピールに成功。正確なCKからジャーメインのゴールをお膳立てしたのは、梁だった。
このまま終わるわけにはいかない。一歩引いてチーム全体を見渡すことはあっても、試合に出られなければ「悔しさが自然とわいてくる」。それがサッカーを続ける原動力にもなっている。ただ、余計な力は入っていない。「1日1日、しっかりサッカーと向き合って、あとはなるようになるかな」と柔らかい笑顔を浮かべる。
「契約ごとだし、現役を続けたくても、続けられない選手もたくさんいる。ただ、もし仮に自分がそうなった時に、ちょっとでも悔いがないようにしたい。だから、毎日サッカーを楽しみながら、精一杯やりたい」
誰もが認める仙台のバンディエラ――真摯に、純粋にサッカーを愛する不屈の36歳は、まだまだこれからも逞しく走りつづける。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
このまま終わるわけにはいかない。一歩引いてチーム全体を見渡すことはあっても、試合に出られなければ「悔しさが自然とわいてくる」。それがサッカーを続ける原動力にもなっている。ただ、余計な力は入っていない。「1日1日、しっかりサッカーと向き合って、あとはなるようになるかな」と柔らかい笑顔を浮かべる。
「契約ごとだし、現役を続けたくても、続けられない選手もたくさんいる。ただ、もし仮に自分がそうなった時に、ちょっとでも悔いがないようにしたい。だから、毎日サッカーを楽しみながら、精一杯やりたい」
誰もが認める仙台のバンディエラ――真摯に、純粋にサッカーを愛する不屈の36歳は、まだまだこれからも逞しく走りつづける。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)