【総体】平成最後のインターハイで初優勝!山梨学院が下馬評を覆して日本一に輝けたワケ

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2018年08月13日

3回戦で掴んだ自信は準々決勝以降の戦いに繋がった

選手たちから胴上げをされた安部監督。就任3年目で悲願の日本一となった。山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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「今日は先に2点取ったから行けるなと思ったら、追い付かれた。もし、PKで負けていたら、なにも残らなかった。市立船橋に勝った意味もなかった」と話していたように、高川学園戦の勝利は選手たちにタフさを身に付けさせるきっかけとなった。
 
 ここから一気に波に乗ったチームは準々決勝で日章学園を撃破。2度のリードを許しながらも、その度に追い付いて3-2の逆転勝利を収めた。タフな戦いぶりに安部監督も「今大会初めての逆転勝利を掴めて、粘りが出てきた」と、選手たちの奮戦ぶりに目を細めていた。
 
 続く、東山戦でも1点を先行されながらも、なんとか追い付いてPK戦で勝利。そして、迎えた13日の決勝・桐光学園戦。この日も最終盤に追い付いての逆転劇で、今大会の山梨学院を象徴するような見事な勝ち方だった。
 
 試合後、横森巧総監督は「最後まで走り切れた。それは凄いなと思いました。下手なチームでも努力をすれば、上に行けることを証明できた。さしたるチームではないのですが、少ないチャンスを決めることができたのが良かった」と選手たちを賞賛。
 
 安部監督も「選手たちは頑張りましたね。大したもんですよ」と、最高の結果に頬を緩ませた。
 
 ”走り負けない”自分たちのスタイルが活きたのは、酷暑で相手が疲弊した側面もある。「自分たちのほうが足を動かせていたし、こっちのほうが活気溢れる試合をできていた」と西澤が言うように決勝でも自分たちのストロングポイントを出せたが、それがなければ逆境を跳ね返すことはできなかっただろう。
 
 今後は追われる立場となるが、今夏のようにタフな戦い方だけでは冬の選手権を勝ち上がれない。横森総監督も「もう少しボールを繋げたらね」と話していたように、攻撃の引き出しを増やす作業は今後の課題である。しかし、彼らが夏に掴んだ自信は何事にも代えがたい財産になったはずだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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