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武藤嘉紀はプレミアとニューカッスルの水に馴染むのか? 日本期待の点取り屋の“適性”を探る

カテゴリ:海外日本人

内藤秀明

2018年08月05日

武藤がプレミアでやるうえでの懸念材料は?

3年間在籍したマインツ時代は、攻守に奔走するスタイルがファン、そしてチームから愛された武藤。ニューカッスルでも同様のプレーを続けられるか? (C) Getty Images

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 26歳の点取り屋は、かつてマンチェスター・ユナイテッドでプレーしていた香川真司のような軽やかなテクニックはないかもしれないが、カウンターの場面で発揮する抜群のスピードと、相手に身体を当てられてもブレない強さもある。

 つまり、チーム状況、そしてプレースタイルを鑑みても、武藤は今まさにニューカッスルが欲しているストライカーなのだ。

 ただ武藤が、プレミアリーグ、さらにはニューカッスルで活躍するうえで、懸念される要素もある。

 1つは追加の補強だ。ベニテス監督は今夏の移籍市場でビッグネームの獲得を熱望しており、WBAに所属するベネズエラ代表FWのサロモン・ロンドン獲得の噂は、連日のように伝えられている。

 武藤を獲得したため、ストライカーの補強は終わりかもしれないが、依然としてゲイル放出の噂が絶えず、場合によっては、8月9日(現地時間)に移籍市場が締まる前に人員を整理し、ロンドンもしくは別の大物ストライカーを獲得する可能性はある。

 もう1つの懸念は、怪我の可能性だ。

 プレミアリーグは、彼が3年に渡ってプレーしてきたブンデスリーガよりもフィジカル的な強度が強く、筋肉系の怪我を抱える可能性は必然的に高くなる。

 そのため、レスターでコンスタントに出場機会を得ている岡崎慎司のように怪我をしにくい体質というのは、プレミアリーグに対する適性を測るうえで、重要な要素だ。武藤は過去に右膝の負傷で長期離脱を強いられた経験があり、その点は小さくない不安要素ではある。

 とはいえ、武藤が活躍できる場が、ニューカッスル、そしてプレミアリーグにあることは間違いない。ハードワークを欠かさない彼のプレースタイルは、現地ファンからも愛されるはずだ。

 となれば、あとは過密日程が続く中でも、常に万全の状態で試合に臨むだけである。夢舞台に辿り着いた武藤の活躍を期待したい。

文:内藤秀明 text by Hideaki Naito
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