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王者川崎のテクニシャンが絶賛する実力者も! 長崎が持つ意外な「質の高さ」とその背景にあるマーケット

カテゴリ:Jリーグ

竹中玲央奈

2018年07月27日

かつて“技術”で鳴らした選手たちの存在

大津高から中央大を経てプロ入りした澤田(19番)。川崎の谷口(5番)とは、高校時代の同期で、関東大学リーグで切磋琢磨した仲でもある。写真:田中研治

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 今、長崎を支える面々を見ていると、筆者が継続的に取材している関東大学サッカーの舞台で大きなインパクトをもたらした選手たちばかりだ。トップ下のポジションで川崎ゴール前に果敢に迫った澤田崇や途中出場の米田隼也、そしてこの日欠場した中村慶太らは、それぞれ年次で「大学ナンバー1ドリブラー」と呼べるほどの実力者たちだ。中村の代で言えば川崎のドリブラー、長谷川竜也がいるが、その長谷川をして「慶太はめちゃくちゃうまいですよ」と言わしめるほどである。
 
 衰えぬ走力と縦への突破力、正確なクロスを備えた左サイドの翁長聖は、両足を器用に扱い攻守両面で際立っていたし、中盤で攻守に渡ってタフに動いた島田譲は早稲田大が全日本大学サッカー選手権を制した時の中盤の底を支える選手だった。
 
 最終ラインに入った田上大地や途中交代でピッチに立ったFWの平松宗、ルヴァン杯で得点を記録した1年目の新里涼らも関東大学リーグのOBたちだ。ここに挙げただけで8人だが、彼らはすべて関東大学リーグというアマチュア最高峰の舞台で、類まれな能力を発揮していた面々なのだ。これを前提に考えれば、前述したような“間を縫って繋いで崩す”スタイルの確立は、長崎にとって決して困難ではないだろう。
 
 学生時代から、どちらが利き足か分からないほどの左右両足の精度を誇る翁長や、キックオフ直後から対面の相手全員を抜き去りCKを奪ったこともある中村慶太。1年生ながら順天堂大の先発メンバーとしてピッチ立ち、DFとの1対1をヒールリフトで抜き去った米田らの姿を思い出せば、長崎がテクニカルな攻撃を志向してもおかしくないし、そのポテンシャルは間違いなくある。
 
 クラブ関係者によれば、数年前から長崎の強化部は、関東大学リーグは重要なマーケットと考え積極的に選手の視察を行なっているという。その成果が徐々に形として表われてきているということだ。今後も、同リーグの有力選手がこの九州の地をプロキャリアの第一歩の舞台として選ぶことは増えていくだろう。
 
 この系譜が続けば、長崎のサッカースタイルに新たな化学変化が起こるかもしれない。そして、彼らが学生時代に放った輝きを、プロの舞台でさらに眩いものに塗り替えてくれることを期待したい。
 
取材・文●竹中玲央奈(フリーライター)
 
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