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Jリーグの外国人枠問題に提言!「拡大には賛成だが、デメリットを吸収できる体制作りが先だ」【識者の見解#2】

カテゴリ:Jリーグ

西部謙司

2018年07月26日

現状のJリーグに受け入れの準備が整っているのかという疑問もある

外国籍枠を撤廃しても、F・トーレス(写真)のようなビッグネームが集まって来るわけではないだろう。(C)SOCCER DIGEST

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 イニエスタを獲得した神戸は、レアンドロとチョン・ウヨンを放出して外国人枠に空きを作った。こうした事態を避けるため、外国人枠(1チーム最大5人の外国籍選手の登録が可能)を撤廃し、自由に補強ができる体制を作るべきだという声が上がっている、この動きを識者はどう見るか?
 
―――◆―――◆―――◆―――
 
 外国人枠を拡大する方向には賛成だが、いきなり撤廃してしまって大丈夫だろうかという不安は、正直ある。そのための条件を整えるほうが先決ではないかという気がするのだ。
 
 懸念されるのは、かつてのブンデスリーガが陥った状況だ。東欧から選手が流入し、ドイツ人選手のプレー機会が減った時期があった。育成改革の成果が出て、その危機を乗り越えて現在があるわけだが、外国人選手の大量流入によって、国内の育成が阻害される危険はあるだろう。
 
 アンドレス・イニエスタとフェルナンド・トーレスの到来によって、Jリーグがずいぶん華やかになってきた。けれども外国人枠を撤廃して増えるのは、彼らのようなネームバリューのあるスタープレーヤーばかりでなく、むしろ大半がその時点では名前も知られていないような選手になるはずだ。助っ人を何人でも補強できるからといって、いきなりプレミアリーグのようにワールドクラスが集まってくるわけではない。
 
 それでも競争力を高めることで、リーグ全体のレベルアップにつながる可能性はある。すでにその傾向は見られるが、例えばGKとCBは外国人選手で占められるかもしれない。ただ、J1でポジションを失った日本人選手が、J2やJ3のクラブにプレー機会を求めれば、全体的にレベルの底上げがされるというわけだ。
 
 だが、特定のポジション(GKとCB)が外国人選手で埋められると、若手が経験を積めなくなってしまう。彼らのプレー機会の確保とセットにしない限り、無制限に外国人選手を受け入れることは、長期的に考えればデメリットになるかもしれない。
 
 また、外国人枠の撤廃は世界に向けて門戸をフルオープンすることになるわけだが、現状のJリーグに受け入れの準備が整っているのかという疑問もある。
 
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