最下位に低迷する名古屋、4人の新戦力は浮上の切り札となるのか?

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2018年07月24日

奇しくも4人全員がセンターラインの選手だ

【警告】なし
【退場】なし

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 前田直輝は加入4日目にして早くもデビューを果たしたが、彼についてはやはりこれからという印象。それでも切れ味のあるドリブルと鋭いスペースへのフリーランには可能性を大いに感じさせるものがあり、前田をうまく前線に組み込むことができれば攻撃の幅は広がることは間違いない。

 縦に仕掛けられる人材が増えたのは、パス中心のサッカーに良いアクセントをつける意味でも貴重だ。新加入の4選手はそれぞれに濃厚な個の色をもって、反攻への機運を高める名古屋に追い風を吹かせるキーパーソンとしての存在感を見せている。
 
 それゆえに広島に勝てていれば最高の出だしだったのだが、そこは名古屋に勝点差31をつける首位である。試合のほとんどを支配し、ひどく蒸し暑くなった豊田スタジアムの気候に合わせたスローペースの試合展開を演出し、攻守ともに名古屋の試合をさせなかった。

「もちろん我慢の試合でした。後半のほうがチャンスをたくさん作られた」と丸山が言えば、中谷も「自分たちのゲームのコントロールという意味ではもう少しできたのかなと思う」と、ままならない試合展開であったことを吐露。無失点に抑えこんだことは収穫として語る彼らだが、前述のとおり「正直、そこはミッチのファインセーブがあったので」(中谷)と守護神の大車輪の活躍なくしてそれもなかったと自覚できている。
 
 スコアレスドローの価値観もそれぞれ違うが、いずれにせよ名古屋でのデビュー戦には手応えも課題も感じている様子。「次を勝たなきゃ意味のない勝点1」(中谷)、「大事なのは負けないこと、勝点を失わないこと、勝点を少しでも得ること。次は勝点3を得たい」(E・ネット)と次節への意気込みにも火が点いたようで、初の実戦を経ての1週間でまた新たな化学反応が起こればチームはさらに高まっていくはずだ。
 
 奇しくも4人全員がセンターラインの選手ということで、その影響力はただでさえ大きい。既存戦力との融合と競争がここから進んでいけば、名古屋のリーグ内での競争力も高まっていくのでは。そう期待させるだけのプレーを、注目の新戦力たちは早くも見せつけてくれた。
 
取材・文●今井雄一朗(スポーツライター)
 
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