ストイコビッチ独占インタビュー 「日本代表の監督には非常に興味がある」

カテゴリ:日本代表

ウラジミール・ノバク

2014年06月29日

ロングボールを多用した説明責任が、ザッケローニにはある。

4年間の蓄積をみずから否定するような采配をしたザッケローニへの言葉は、やはり厳しかった。

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日本人選手のメンタリティー
 
――コートジボワール戦は、リードを守ろうとして臆病になってしまったのか?
「相手をリスペクトしすぎたのだろう。正直、選手たちは怯えているようにさえ見えた。実際に心理的な問題だったのか、それとも意図的に守ろうとしたのか、それは定かではないが、そうなったら監督が全体のバランスを修正しなければ」
 
「プロスポーツでは、戦う気持ちは非常に重要。絶対に勝負をあきらめない心、それが必要だ。日本の選手は技術的には非常に優れている。だが、フィジカル勝負、空中戦や1対1には強くない。その劣勢を跳ね返せるのは強い心を持った者だけだ」
 
ザッケローニ監督の采配
 
「ロングボールの多用には驚いた。常識的に考えれば分かるだろう。体格差があるコートジボワールのような相手には通用しない、と。豊田陽平はメンバーに入れるべきだった。例えばギリシャ戦では、彼の特長を上手く生かせたはずだ。メンバーを選択するのは監督の権利であり、責任でもある。否定していたロングボールを本番で使った理由を、彼はちゃんと説明しなければならない」
 
「4-2-3-1への固執も分からない。うまくいかないシステムには手を加え、軌道修正するのが監督の仕事。監督としての私は、常にいくつかのシステムを用意している。6年間率いた名古屋でもそうだった。選手だけでなく、フォーメーションも戦術も変えた。それが当然だ。しかし、今回の日本はずっと同じ形だった。3バックや1ボランチ、3トップと、選択肢はいくつもあったはずなのに。とくにギリシャ戦だ。何らかの手を打つべきだった。その点で準備が足りなかったし、決断力や采配に疑問が残った」

【ザッケローニ監督会見|コートジボワール戦】
 
【ザッケローニ監督会見|ギリシャ戦】
 
【ザッケローニ監督会見|コロンビア戦戦】
 
【日本代表PHOTO|大会総括記者会見】
 
好印象を残した日本の選手
 
「失敗に終わったチームから、良かった選手を挙げるのは……。正直、ひとりもいない。全力を尽くしたことに疑問の余地はないが」
 
「本田も万全の状態ではなかった。4年前のような凄みはまるで感じられなかった。初戦で先制点を挙げ、最後の試合でアシストを記録したが、物足りなかった。香川も同じだ。彼には期待していたんだが。出場機会を失ったマンチェスター・ユナイテッドでの不遇が尾を引いていたようだ」
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