日本は強くなったのか? 3大会連続で主将を務めた長谷部誠が感じる8年前との違い

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2018年07月03日

ベルギーの最も怖い一手を理解していたはずなのに、最後にやられるところに日本の甘さが垣間見えた

日本は試合終盤にCKからのカウンタ―で失点。昌子(3番)も懸命に戻ったが、わずかに間に合わなかった。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 8年前の南アフリカ大会よりも戦えた。それイコール、試合運びについても8年前よりも進歩したと言えるのだろうか。少なくとも同点に追いつかれるまでは、素晴らしい試合をしていたが、最後の最後に相手の得意の高速カウンターを喰らった。ベルギーの最も怖い一手を理解していたはずなのに、最後にやられるところに日本の甘さが垣間見えた。
 
「ミスが重なっての失点もあるし、最後の失点なんかはカウンターでやられているんですけど、スイス戦でもやられてかなりチームでも話をしている中、最後にあそこでやられた。それは試合巧者では全然ないと思う。うーん、まあ8年前とは違うけど、結果がほしかったですね」
 
 日本サッカーという観点からいうと、今回のグループリーグ突破、決勝トーナメント進出は、大会前はほとんど期待されていなかっただけに爆発的な盛り上がりを見せた。注目度はV字回復したわけだが、そのことに長谷部はホッとしているという。
 
「自分たちが一番、恐れているのは日本サッカーに対する無関心です。大会前、自分たちは日本のみなさんから期待を持っていただけない状態にあった。今は、こういう戦い方をして日本の人たちは日本代表に誇りをもってくれたと思うんです。

 もちろん結果が出なければ、いいサッカーをしなければ関心が薄れていく。でも、うまくいっていかない時、勝てない時も温かい声援じゃなくて厳しくてもいいんですけど、関心を持ち続けてほしい。そういう意味では今回、こういう戦いができたのは日本サッカー界にとっては非常に大きいと思うし、これをどのようにつなげていくのか、ですね」
 
 長谷部は、これで南アフリカ大会、ブラジル大会、ロシア大会と3つのワールドカップをキャプテンとして経験した。その経験値は非常に大きい。とりわけ今回の大会は、長谷部がいうように10年の南アフリカ大会とサッカーの質的にも異なる。それは、今後の日本サッカーにどんな影響を与えていくと考えているのだろうか。
 
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