日本代表が目指すべきはセネガル戦の再現!香川、柴崎、長谷部の3枚で中盤を振り回せ

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2018年07月02日

アザールに対して、ワンサイドカットは禁物だ

攻撃の核となるアザールはコンディションが良いようだ。(C)Getty Images

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 間違いなく、カウンターを食らう場面はある。必死に防ぐしかない。しかし、ひたすらベルギーを走らせた上でのカウンターなら、相手のフィニッシュも精度が落ちる。チャンスを外し続けた後のベルギーは、疲労感も濃くなるだろう。その展開まで持って行けるか。
 
 また、日本が中盤を打開できたとしても、そこから先が大変だ。ベルギーは5バックでゴール前をコンパクトに固める。手詰まりクロスでは、まったくゴールの匂いがしないため、乾貴士、大迫勇也らがコンビネーションしてDFを動かしつつ、原口元気が大外から飛び出してワンタッチゴール。このような形が理想的か。
 
 いずれにせよ、ロストフの40度近い暑さ、西野ジャパンの性格を踏まえると、攻撃面はポゼッションをベースとした戦い方しかあり得ない。
 
 その一方、あまり守備でハイプレスに行き過ぎるわけにはいかない。ルカクにロングボールを蹴られる状況も踏まえて、ミドルゾーンに構える時間が長くなるはず。
 
 ルカクのポストプレーは、それほど質が高いわけではないが、ヘッドフリックなどで規格外のボールに届く身体能力があり、カバーリングは細心の注意が必要。また、ボールをさばいた後、ルカクは必ずDFの裏を取りに来る。マンチェスター・ユナイテッドでも同じだが、ポストプレー後に飛び込んでくるルカクのパワーとスピードは、驚異的なものがある。ボールに釣られず、ポストプレーをした後のルカクも、徹底的に抑えなければならない。
 
 警戒すべき選手は山程いる。アザールに対して、ワンサイドカットは禁物だ。誘い込んだサイドにズバッと切り込まれ、真裏を取られてしまう。コンディションはかなり良さそうである。とにかく縦を抑え、横にドリブルさせなければならない。
 
 意外と厄介なのが、右ウイングハーフのムニエだ。ドリブルでボールを運ぶことができ、判断も良く、サイドからひとつ内側のスペースからボールを運べる。クロスもうまい。瞬間的にはデ・ブルイネが2人いるような錯覚に陥るから、本当に手に負えない。なにせ超サイヤ人4だから。
 
 個々の守備対応を整理した上で、いかにポゼッションで試合をコントロールするか。失なうものはない。集中100%で、チャレンジ、チャレンジ、チャレンジ。相手は作ることができない元気玉を、日本は全員で作って戦うのだ。
 
取材・文●清水英斗(サッカーライター)
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