90年代前半に隆盛を極めたが、近年は中位以下に…

唯一の欧州タイトルである91-92シーズンのカップウィナーズ・カップ。決勝では、アーセン・ヴェンゲル率いるモナコを組織力で打ち負かして2-0の快勝を収めた。 (C) Getty Images

03-04シーズンのリーグ制覇。優勝回数4はカイザースラウテルンと並んで、8番目の数字である。 (C) Getty Images
長期政権を築いたレーハーゲルの下、ブレーメンにとって最も隆盛期と言えたのが90年代前半だ。キャプテンのクラウス・アロフス、ニュージーランド代表のFWウィンストン・ルーファー(後にジェフ市原にも在籍)の活躍で91-92シーズンにモナコを下してカップウィナーズ・カップを制し、初の欧州タイトルを獲得した。
さらに翌シーズン、オーストリアの天才的MF、アンドレアス・ヘルツォークを迎えて強化を図ると、3度目のリーグ優勝も果たす。そして名将の地位を確立したレーハーゲルは95年、ライバルのバイエルンに招聘された。
チームにとって、現時点で最後のリーグタイトルは2003-04シーズン。フランス代表のヨアン・ミクーがコントロールし、クロアチア代表のイバン・クラスニッチ、ブラジルのアイウトンが高い決定力を誇る攻撃陣によって、DFBカップも合わせて2冠を達成した。
99年から13年までというトーマス・シャーフ(選手時代もブレーメン一筋で奥寺ともプレー)の長期政権下では、他にも08-09シーズンにUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)の決勝に進出したが、シャフタール・ドネツクに延長戦の末に敗れた。また選手では、後にワールドカップ最多得点者となるミロスラフ・クローゼが04年に加入し、05-06シーズンにはリーグ得点王にも輝いている。
なお、クラブが最後にタイトル獲得の喜びに沸いたのは、08-09シーズンのDFBカップ優勝時だが、決勝でレバークーゼンを下すゴールを決めたのは、現在、ドイツ代表の中核を担うメスト・エジル(現アーセナル)。なお当時は、クラウディオ・ピサーロ(現ケルン)がトップスコアラーとして君臨していた。
2010年以降は2桁順位が続き、降格の不安も付きまとうことがたびたびあった。今シーズンも開幕から不調で、16節までは自動降格圏内に沈んでいた。しかし、プロ選手経験のないフロリアン・コーフェルトの監督就任から流れは変わり、プレッシングサッカーが機能し始め、最終的には11位まで順位を上げてシーズンを終えている。
今シーズンを戦い抜いた現チーム(今オフでどれほど入れ替わるかは不明だが)は、多くの好選手を擁している。
元ドイツ代表FWで前線の不動の存在であるエースのマックス・クルゼ、フィニッシュに多く絡むオーストリア人のズラトコ・ユヌゾビッチの他、攻撃のオールマイティーで運動量も多いデンマーク代表のトーマス・ディレイニーには、ドルトムントも関心を示しているという。
ロシアW杯に出場するスウェーデンの最終メンバーにも名を連ねているルドビグ・アウグスティンソン、チェコ人とエチオピア人の血が流れるテオドール・ゲブレ・セラシェの両翼も魅力的。また守護神イジー・パブレンカを中心とした守備陣は今シーズン、堅守を見せ、総失点数をリーグ4番目に少ない40に抑えた。
35歳の若き指揮官の下、期待を抱かせるサッカーを披露したチームに加入することになった大迫。奥寺以来2人目となる27歳の日本人選手は来シーズン、スタイルの熟成段階に入るであろう古豪ブレーメンに何をもたらせるだろうか。非常に楽しみである。
さらに翌シーズン、オーストリアの天才的MF、アンドレアス・ヘルツォークを迎えて強化を図ると、3度目のリーグ優勝も果たす。そして名将の地位を確立したレーハーゲルは95年、ライバルのバイエルンに招聘された。
チームにとって、現時点で最後のリーグタイトルは2003-04シーズン。フランス代表のヨアン・ミクーがコントロールし、クロアチア代表のイバン・クラスニッチ、ブラジルのアイウトンが高い決定力を誇る攻撃陣によって、DFBカップも合わせて2冠を達成した。
99年から13年までというトーマス・シャーフ(選手時代もブレーメン一筋で奥寺ともプレー)の長期政権下では、他にも08-09シーズンにUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)の決勝に進出したが、シャフタール・ドネツクに延長戦の末に敗れた。また選手では、後にワールドカップ最多得点者となるミロスラフ・クローゼが04年に加入し、05-06シーズンにはリーグ得点王にも輝いている。
なお、クラブが最後にタイトル獲得の喜びに沸いたのは、08-09シーズンのDFBカップ優勝時だが、決勝でレバークーゼンを下すゴールを決めたのは、現在、ドイツ代表の中核を担うメスト・エジル(現アーセナル)。なお当時は、クラウディオ・ピサーロ(現ケルン)がトップスコアラーとして君臨していた。
2010年以降は2桁順位が続き、降格の不安も付きまとうことがたびたびあった。今シーズンも開幕から不調で、16節までは自動降格圏内に沈んでいた。しかし、プロ選手経験のないフロリアン・コーフェルトの監督就任から流れは変わり、プレッシングサッカーが機能し始め、最終的には11位まで順位を上げてシーズンを終えている。
今シーズンを戦い抜いた現チーム(今オフでどれほど入れ替わるかは不明だが)は、多くの好選手を擁している。
元ドイツ代表FWで前線の不動の存在であるエースのマックス・クルゼ、フィニッシュに多く絡むオーストリア人のズラトコ・ユヌゾビッチの他、攻撃のオールマイティーで運動量も多いデンマーク代表のトーマス・ディレイニーには、ドルトムントも関心を示しているという。
ロシアW杯に出場するスウェーデンの最終メンバーにも名を連ねているルドビグ・アウグスティンソン、チェコ人とエチオピア人の血が流れるテオドール・ゲブレ・セラシェの両翼も魅力的。また守護神イジー・パブレンカを中心とした守備陣は今シーズン、堅守を見せ、総失点数をリーグ4番目に少ない40に抑えた。
35歳の若き指揮官の下、期待を抱かせるサッカーを披露したチームに加入することになった大迫。奥寺以来2人目となる27歳の日本人選手は来シーズン、スタイルの熟成段階に入るであろう古豪ブレーメンに何をもたらせるだろうか。非常に楽しみである。