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【小宮良之の日本サッカー兵法書】“模範とすべき”イニエスタのバルサでの雄姿を目に焼き付けよ!

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2018年04月18日

彼を目指すのは面白く創造的な挑戦

写真は4度目の欧州制覇を果たした14-15シーズンCL決勝。シャビ(左)に続いて生え抜きの天才が去るということで、いよいよバルサも新たな時代に突入することになる。 (C) Getty Images

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 少年は身体が小さく、足が速いわけでも、力があるわけでもない。それでも、プレーを支配することができた。なぜなら、空間を、時間を、自分のものにできたからだ。相手の裏をとれる目と技術を持っており、相手のスピードを、力を、容易に奪うことができた。
 
 相手の力を利することによって、優位に立つ。それは、フットボールの極意と言えるだろう。
 
「力尽くで潰せ! 走って走って、自由にするな!!」
 
 そう指令を下す相手の監督を、あざ笑うようなプレーができた。
 
 だからこそ、イニエスタのプレーは爽快だった。それは、牛若丸が弁慶を翻弄するようなものだったのかも知れない。「柔よく剛を制す」というところか。
 
 日本人サッカー選手が、最も模範とすべきは、イニエスタのプレーではないのか? それが決して辿り着けない領域だとしても、だ。挑戦することの面白さを感じられるだろうし、創造的なチャレンジと言えるはずである。
 
 ボールプレーを追求したイニエスタが、最後の地として選んだのは、中国リーグだといわれる。その理由としては、契約条項にイニエスタの個人ブランドワインを、中国マーケットで200万本売るというのがあって、故郷であるマンチェゴにワイナリーを所有するイニエスタにとっては、断れないオファーだった。
 
 すでに、セカンドキャリアが始まっているのだ。
 
 コパ決勝を含め、イニエスタのバルサの一員としての残り試合は数えるほどになった。それを、目に焼き付けておきたいところだ。それだけの価値がある。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
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