西野ジャパンのメンバーは?指揮官の思考と過去の起用法から候補者を占う

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2018年04月12日

遠藤保仁が軸になっていたが、西野監督が好きなタイプは明神智和と今野泰幸だった

今野のように守れるタイプの選手を西野監督は好む。写真:川本学

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 また、その時、川口能活らチームとまとめるベテラン選手を入れた編成がうまくいったのを見ている。2002年の中山雅史、2010年の川口能活のような存在はなかなかいないが、今回もそういう選手を入れて編成することは十分考えられる。その役割を果たすのは本田圭佑か、それとも中村憲剛、遠藤保仁、今野泰幸らだろうか。
 
 各ポジションの選考基準に見ていくと、G大阪時代に西野監督がDFに求めたのは単純にボールを跳ね返す力や1対1の強さではなく、攻撃に貢献できる力だった。今でこそ最終ラインのビルドアップは普通になったが、当時から攻撃に貢献できるDFの選手を好んでいた。山口智、シジクレイらは監督の好みにピタリと符合する選手だった。代表でもその趣みは変わらない。センターバックは吉田麻也を軸に槙野智章、昌子源らが順当に選ばれそうだが、08年にわずかの間ながらG大阪でプレーした水本裕貴、若手の中山雄太らも可能性が出てきたのではないか。
 
 西野監督のサイドバックの理想形は、加地亮だった。フィジカルに優れ、まず守備面で安定し、攻撃力もある。長友佑都、酒井宏樹は順当に選出されるだろうが、新たに小池龍太、小川諒也、山中亮輔なども候補に上がるかもしれない。
 
 中盤のボランチはG大阪時代、遠藤保仁が軸になっていたが、西野監督が好きなタイプは明神智和と今野だった。ともに粘り強い守備ができて、人にも強く、攻撃力もある。今野は故障中だが回復次第で代表復帰は十分あり得る。長谷部誠、山口蛍ら常連組や若手の井手口陽介、三竿健斗、大島僚太らに加え、米本拓司あたりも監督の好みと言える。
 
 サイドハーフは、個の能力が高い選手が代表入りする可能性が高い。現代サッカーはサイドにもスペースがなく、なおかつ高い守備力が求められる。西野監督もそういう考えだ。そのため、乾貴士、原口元気、久保裕也、香川真司、中島翔哉に加え、齋藤学、伊東純也、家長昭博も構想に入ってきそうだ。
 
 FWはG大阪時代、大黒将志、播戸竜二ら以外、基本的に外国人選手に依存していた。日本代表では点を取ることだけではなく、守備面での貢献が求められるので必要な要素が増える。その両面をそつなくこなす岡崎慎司、大迫勇也、本田圭佑は構想にあるだろう。西野監督がどう攻めるのかにもよるが、若い選手やスピードがあるなど特長がある選手を好む傾向もあるので、新しく自分の好みの選手を入れていく可能性はある。たとえば永井謙祐、江坂任、さらに久保健英も可能性はゼロではない。
 
 大学時代からの友人の要請を、覚悟を持って引き受けた男気は立派だが、もちろん不安要素もある。
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