指揮官の最優先の選択は、攻守にハードワークが出来る原口元気か。
おそらく宇佐美も柴崎もロシアに行く可能性は高い。たぶんハリルホジッチ監督には、前任のアギーレが使わなかったこともあり、宇佐美は自分が発掘した選手だという思い入れもある。だが現実に日本代表の置かれた立場は、グループリーグでも一番の大穴で、堅守速攻が基調となる。なによりハリルホジッチ監督自身が「チャンスの数は少ない」と断言しているように、耐える時間帯が長い劣勢から少ない確率の勝利を追求していくことになる。それでも惨敗したE-1選手権では、さすがに指揮官も「今回は清武弘嗣のように芸術的なパスを出せる選手もいなくて」と、攻撃面の質の低さにもショックを受けた様子なので、それがウクライナ戦での柴崎スタメンテストの一因だろう。
しかし一方で左MF(ウイング)は最激戦区で、指揮官の最優先の選択は、攻守にハードワークが出来る原口元気になる。また今回の遠征では、ポルトガルで評価を高めた中島翔哉が交代の切り札として浮上してきたし、シーズン終盤のアピール次第では乾貴士を再招集の可能性も消えてはいない。ようやくデュッセルドルフで本来の能力を発揮し始めた宇佐美も、マリ戦ではスタメン出場し、いくつかのシーンで攻撃面での違いを見せた。独特の視野とキックの精度は健在で、前半には久保裕也、後半にも大迫勇也の決定機を演出し、自らダイアゴナルに走り込み果敢にシュートも狙った。ただし若い中島が、デビュー戦でゴールというインパクトを残したため、本大会で運動量の多い原口の交代を誰に託すかは微妙だ。
しかし一方で左MF(ウイング)は最激戦区で、指揮官の最優先の選択は、攻守にハードワークが出来る原口元気になる。また今回の遠征では、ポルトガルで評価を高めた中島翔哉が交代の切り札として浮上してきたし、シーズン終盤のアピール次第では乾貴士を再招集の可能性も消えてはいない。ようやくデュッセルドルフで本来の能力を発揮し始めた宇佐美も、マリ戦ではスタメン出場し、いくつかのシーンで攻撃面での違いを見せた。独特の視野とキックの精度は健在で、前半には久保裕也、後半にも大迫勇也の決定機を演出し、自らダイアゴナルに走り込み果敢にシュートも狙った。ただし若い中島が、デビュー戦でゴールというインパクトを残したため、本大会で運動量の多い原口の交代を誰に託すかは微妙だ。
いずれにしてもロシアでの宇佐美はギャンブル用のカードになる。追う展開、あるいは劣勢な条件下での試合が出番なので、幸か不幸か、ベンチに座ったままということもない。ただし宇佐美を筆頭に、期待を集めたプラチナ世代はロシアで軸になり切れず、その結果、今、日本サッカー界全体が停滞感に覆われている。それはやはり将来に向けて解き明かすべき重要な検証課題となるはずである。
取材・文●加部 究(スポーツライター)
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