• トップ
  • ニュース一覧
  • 【現地発】不振が生んだ対立…マインツがファンとの良好な関係を取り戻すために必要なこと

【現地発】不振が生んだ対立…マインツがファンとの良好な関係を取り戻すために必要なこと

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2018年02月16日

今季のマインツに見られないチームとしての姿

後半戦開始から2戦連続の計3ゴールを挙げた武藤嘉紀だが、以降は沈黙が続いている。しかしマインツ浮上に向けて、彼の復活は欠かせない。下の2チーム(ハンブルク、ケルン)同様、チームのキーマンとなるのは日本人選手だ。 (C) Getty Images

画像を見る

「俺たちだって頑張っているんだ」
 
 クラブはそう思っているだろう。だが、頑張っているのはみんな一緒だ。似たような状況、あるいはもっと苦しい状況から、マインツ以上のチーム作りをしているクラブが、実際にあるのだから……。
 
 自分たちはミスをした。そこへの自省はなければならない。
 
 マインツはこれまでの残留争いで、常にチームとしての姿を見せてきた。だが、今はそれが見られない。
 
 キャプテンのシュテファン・ベルは、「それぞれの選手が輝くかどうかが大事ではないことに、選手たちが気付いてくれるのを祈っている。試合前に話していたことができないということが多い。チームとしてやっていかないと……」と警鐘を鳴らしていた。
 
 一人ひとりが別々にではなく、チームとしてどのように体現していくことが求められている。
 
 ミスを認め、ビジョンを示し、その上でファンにサポートを呼びかけなければならないのではないだろうか。負けが続くと、うまくいかないのは当然のこと。頑張ろうとしても、空回りしてしまう。苦しい、苦しい時期だ。監督も選手も、何とかしようと必死である。
 
 そうした時だからこそ、支え合う関係が、何より大切となる。
 
 支え合うとは、甘えを許すということではない。ひとりでは何もできない。だが、「誰かがやってくれる」と思う人間がひとりでもピッチにいたら機能しない。一人ひとりが現実と向き合い、自分のやるべきことを明確にし、そして共通の目的に向かって肩を組む。
 
 その先に、「明日」があるはずだ。
 
文:中野 吉之伴
 
【著者プロフィール】
なかの・きちのすけ/1977年7月27日秋田生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA−Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。「ドイツ流タテの突破力」(池田書店)監修、「世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書」(カンゼン)執筆。最近は日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。
【関連記事】
いよいよバルサ戦! 乾貴士の鮮烈すぎる“カンプ・ノウ2発”がふたたび話題に
ザルツブルクを救った南野拓実のAT弾を現地紙も絶賛! 「彼こそ文字通りの救世主だ」
[若手スピードスター分析(1)]ザネの高速カウンターはまさに無敵だ
PKを外したのはファンだったから!? アーセナル戦で逸機のスウェーデン人DFの素性が話題に
メッシは練習でも異次元! 珍しくオーバーヘッドも披露「いくらでも払うから観せてくれ!」
アジアで別格すぎるスナイデル! AFC公式が報われなかった驚異のパフォーマンスに着目!!
パリSG会長、審判団への不満をぶちまける「昨年に続いてまたしても…UEFAは何かすべきだ」
メガクラブ大注目の2世FW! 伝説の父親は「行くならプレミアよりリーガがいい!」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ