「今までのコンサドーレが二十数年やってきたサッカースタイルやサッカー観では…」
キャンプ序盤から、すぐにミシャ流のチームビルディングは展開された。足の悪い同監督だが、ピッチの至る所を足を引きずりながらも駆け回り、一人ひとり選手たちに熱く指導を施す。時にはボールを蹴りながら体現し、自分がやりたいことを一つひとつ丁寧に伝えている姿が見受けられた。就任当初から「ファミリー」を強調した同監督は、早くもチームの“ゴッドファーザー”として受け入れられ、「子どもたち」という選手たちも、その熱い言葉に必死に応えようとしているようだった。
札幌の武器はこれまで「堅守速攻」だった。岡田武史元日本代表監督の愛弟子・四方田修平前監督を中心に、守備を固めて現実的に戦えるチームづくりをして、16年にJ2優勝、17年に16年ぶりのJ1残留という結果を残してきた。
就任6年目で、クラブの売り上げを就任当時の3倍近くまで倍増させ、クラブを着実に成長させてきた野々村芳和社長は「去年は残留ができて順位も11位だったけど、これから強いチームに勝つためには、今までのコンサドーレが二十数年やってきたサッカースタイルやサッカー観では難しい。今年は違った景色を見なきゃいけないし、サポーターにも見せなければいけない」と、さらなるチームの変革をペトロヴィッチ監督に求めた。
ミシャのサッカーは副作用が伴う「両刃の剣」とも評されるが、「それはヘッドコーチとして残った四方田前監督を中心に、うちのチームに元々あるもので補ってもらえばいい」と心配はしていない。トップチームだけでなく、下部組織もミシャ色に染め上げることを望んでいる。
「そもそもサッカーって何が楽しいの? 弱いから守りを固めるっていう発想で過ごすのは、未来の子どもたちのためにも全然良くない。子どもたちが本当にやりたくて、楽しいことを思い切ってトライできるような環境を作ってあげたいし、そのためには指導者も変わっていかないと」
野々村社長は、今いる現実よりも将来の理想を求める。プロの世界でもそこに当たり前にトライし、さらに実績も残してきたペトロビッチ監督に、アカデミーを含めたクラブ全体の「改革」を託したと言っていい。
「弱いから守りを固める」ではなく、積極的に「全員で攻め、全員で守る」というサッカーの本質へのトライ。それを実践していくことで、指導者も、育成年代も、ひいては北海道全体のサッカーに携わる人が、ミシャから何かを感じ取り、変わっていくはず――。野々村社長は、それが数年先に将来的な札幌のアドバンテージになると信じている。
札幌の武器はこれまで「堅守速攻」だった。岡田武史元日本代表監督の愛弟子・四方田修平前監督を中心に、守備を固めて現実的に戦えるチームづくりをして、16年にJ2優勝、17年に16年ぶりのJ1残留という結果を残してきた。
就任6年目で、クラブの売り上げを就任当時の3倍近くまで倍増させ、クラブを着実に成長させてきた野々村芳和社長は「去年は残留ができて順位も11位だったけど、これから強いチームに勝つためには、今までのコンサドーレが二十数年やってきたサッカースタイルやサッカー観では難しい。今年は違った景色を見なきゃいけないし、サポーターにも見せなければいけない」と、さらなるチームの変革をペトロヴィッチ監督に求めた。
ミシャのサッカーは副作用が伴う「両刃の剣」とも評されるが、「それはヘッドコーチとして残った四方田前監督を中心に、うちのチームに元々あるもので補ってもらえばいい」と心配はしていない。トップチームだけでなく、下部組織もミシャ色に染め上げることを望んでいる。
「そもそもサッカーって何が楽しいの? 弱いから守りを固めるっていう発想で過ごすのは、未来の子どもたちのためにも全然良くない。子どもたちが本当にやりたくて、楽しいことを思い切ってトライできるような環境を作ってあげたいし、そのためには指導者も変わっていかないと」
野々村社長は、今いる現実よりも将来の理想を求める。プロの世界でもそこに当たり前にトライし、さらに実績も残してきたペトロビッチ監督に、アカデミーを含めたクラブ全体の「改革」を託したと言っていい。
「弱いから守りを固める」ではなく、積極的に「全員で攻め、全員で守る」というサッカーの本質へのトライ。それを実践していくことで、指導者も、育成年代も、ひいては北海道全体のサッカーに携わる人が、ミシャから何かを感じ取り、変わっていくはず――。野々村社長は、それが数年先に将来的な札幌のアドバンテージになると信じている。