「プラチナ世代って騒がれたけど…」小島秀仁が振り返る浦和時代の後悔と愛媛での日々

カテゴリ:Jリーグ

佐藤亮太

2018年01月17日

「僕は遅咲きですから」。小島は、そうつぶやいた。

ランニングに汗を流す小島(中央)。攻撃サッカーを展開する千葉でいかなるパフォーマンスを見せてくれるだろうか。写真●佐藤亮太

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 今年プロ8年目となる小島にはある後悔の念があった。

 
「プラチナ世代って一時、騒がれましたけど、僕は本戦からで予選は全然出ていなかった。高校の時だって、1年の時は試合に出ておらず、3年でレギュラーになって、浦和でプロになって……そこまでうまくいきすぎて、全然、自分の努力が足りなかった」
 
「努力が足りなかった」
 その真意は普段の練習をこなすだけで満足し、自身の未熟さに気づけなかった浦和時代の自分。このことに気づかされたのは、愛媛での2年半だった。
 
 加入当時の愛媛を指揮した木山隆之監督(現:山形)から「細かいところまでサボらずにやれ」と言われた。小島も意識し始めた。また出場経験が少ない小島を木山監督は我慢強く、試合で起用した。1年半にわたり指導を受け、木山監督からは「来た時より、身体の動きが良くなったな」と褒められ、小島は自信と試合勘を取り戻していく。
 
 そして17年から指揮を執った間瀬秀一監督からも「細部にこだわれ」と言われた。小島は録画された練習での自身のプレー映像を繰り返し、見返してはどこが足りないかを見つけ、カスタマイズした。
 
千葉の練習で感じた動きの変化は、愛媛での2年半の成果が詰まっていた。
 
「僕は遅咲きですから」
 小島は、そうつぶやいた。
 
“遅咲き”という言葉には、遠回りした多少の負い目と地道に積み上げたという自負が感じられる。
 
 その自負心を証明する小島秀仁の18年シーズンが始まった。
 
取材・文●佐藤亮太(レッズプレス!!)
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