元日本代表MF、松井大輔が紐解く「ポーランド代表の傾向と対策」

カテゴリ:海外日本人

川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年12月31日

「あ、でも、圭佑がいるか。なんとかしてくれますかね」

レバンドフスキ(右)はもちろん、彼のポストプレーから裏を突く2列目の選手たちを警戒すべきだと松井は言う。このブワシュチコフスキ(16番)やミリク、グロシツキと曲者が居並ぶ。(C)Getty Images

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 では、ハリルジャパンはどう戦うべきか。
 
「ポーランド戦はグループリーグの3戦目じゃないですか。イメージとしては僕らのとき(南アフリカ大会)のデンマーク戦。あれより今回のポーランドのほうが個々の能力が高い印象ですかね。地理的にもロシアの横で、選手にとってはほぼ環境が変わらないのは大きいし、ファンもたくさん来るんじゃないかと。相当期待されているチームなのでね。日本としてはもちろん守りから入ることになるとは思うんですけど、まずは速攻のイメージをしっかり持ってないといけない」
 
 松井は日本代表の試合も不定期ながらチェックしているという。12月上旬にウインターブレイクで帰国したため、東アジアカップ(E-1選手権)の3試合も観戦した。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が理想とするスタイルを、明確に捉えている。
 
「僕はハリルさんが意図しているのは、アトレティコ(・マドリー)やないかと思ってるんです。でも現状、そのイメージ通りにはなってない。ポーランドのような相手には、しっかりとした守りから、サイドを上手く使って切り崩して裏を突くことが大事。バイタルをもっと活用して、押し込むときは押し込まないといけない。ポーランドは身体が大きい。足下の細かいところでも勝負できればと思います。あとはフリーキックが……。あ、でも、(本田)圭佑がいるか。なんとかしてくれますかね」
 
 日本代表についてはまだ、言い足りないことがあるようだ。
 
<つづく>
 
取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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PROFILE
まつい・だいすけ/1981年5月11日生まれ、京都府京都市出身。地元の藤森中から名門・鹿児島実高に越境入学し、メキメキと頭角を現す。3年時には高校選手権で準優勝を果たした。卒業後は京都サンガに入団。世代別代表でも持ち前の技巧とドリブルで存在を示し、2004年アテネ五輪ではナンバー10を背負う。同大会終了後に欧州挑戦をスタート。フランス2部のル・マンでスターダムを駆け上がり、サンテティエンヌ、グルノーブル(ともにフランス)、トム・トムスク(ロシア)、ディジョン(フランス)、スラビア・ソフィア(ブルガリア)、レヒア・グダニスク(ポーランド)と渡り歩いた。2014年春にジュビロ磐田に移籍し、10年ぶりのJリーグ復帰。3年半プレーし、今年8月にふたたび欧州へ旅立ち、現在はポーランド2部のオードラ・オポーレに籍を置く。日本代表では31試合・1得点の記録を残し、2010年南アフリカ・ワールドカップでベスト16進出に、翌年のアジアカップでは優勝に貢献した。Jリーグ通算211試合・25得点(うちJ2は116試合・18得点)。175センチ・68キロ。
公式ウェブサイト=http://matsuidaisuke.jp/
サッカージャンキー=http://soccerjunky.com/

(C)Yuji ARAKAWA

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