12年ぶりの出場となるワールドカップ本大会を半年後に控え、ポーランド国内におけるフットボール熱はかなり高まっているようだ。
「今年はワールドカップ出場も決まって、僕の住んでる街もポーランドの国自体も、すごく盛り上がってますよ。なにせ代表チーム自体が好調ですからね。(ロベルト・)レバンドフスキを中心にすごくいい状態にあるし、近年のポーランド代表のなかで一番と言っていいくらい強い。それでも(オードラ・オポーレの)会長曰く『まだポーランドのサッカーはこれだ、いうものは確立されていない』らしい。面白いですよね。実は僕も同じように感じてるんですけど、FIFAランクが一桁(7位)で抽選の第1ポットの代表チームと言えども、そういう側面があるんですよ」
国内リーグでプレーする主力選手はほぼいない。それでも松井は日々の生活のなかでビアーレ・オーリー(ポーランド代表の愛称で“白い鷹”の意)を身近に感じ、暮らしている。おのずと詳しくなるというものだ。
「けっこうなタレント軍団ですよ。なにを置いてもレバンドフスキがいい。あんなストライカーはなかなか出てこないし、日本としてはもちろんそこを抑えないといけないんですけど、むしろ気をつけないといけないのは両ワイドの選手かもしれない。レバンドフスキは自分でも行けるし、パスを出して周りを使ったり、囮にもなれる。ワールドカップ予選の最初の頃は点を取ってなかったんですけど、その代わりサイドの選手たちがレバンドフスキの裏のスペースに抜け出して、ガンガン取ってましたよ。絶対的に怖い存在ですけど、彼だけに意識が集中してしまうと間違いなく痛い目に遭う」
