バルサのチーム力をワンランク向上させた。
同じくペレとともに1970年のメキシコ・ワールドカップに出場し、セレソンの優勝に貢献したトスタンは、「パウリーニョにシャビやアンドレア・ピルロ、シャビ・アロンソらのような華麗なプレーを求めることはできない。ただし、対人守備にめっぽう強く、とりわけボールを奪ってから一気にゴール前に進入するまでの一連のプレーで見せるダイナミズムは、彼の最大の魅力だ」と明言する。
奇しくもバルサのバルベルデ監督は、トスタンと同様の見解を口にする。
「ポゼッション向きかどうかと問われれば、正直、他の選手と比べて厳しいところはある。まったく異なるタイプのサッカーをしていたところから加入したのだから、それも仕方がない。でもパウリーニョは、そうした不足分を補って余りある活躍を見せている。我々はとても満足しているよ」
クラシコでもその「あるがままのプレー」で勝利に貢献した。
レアル・マドリーが攻勢をかけた前半、パウリーニョはジャブを入れるようにフィニッシュワークに幾度となく顔を出し、相手に脅威を与えた一方で、中盤でパスコースを探すのには四苦八苦し、ボールを失う場面が目立った。
その結果、ボールロスト22回と、チームワースト2位のメッシの13回の倍近い数字をカウントした。さらにパス成功率75%は、イバン・ラキティッチの93%、アンドレス・イニエスタの91%、セルヒオ・ブスケッツの90%に程遠い数値だ。しかしその一方で、ボール奪取数は、ラキティッチとセルジ・ロベルトの6回を上回る9回を記録している。
ルイス・エンリケ政権下の過去3シーズンはレギュラーが固定される傾向の強かったバルサで、入団早々に確固とした地位を築いたのは、まさにそうした異質感がプラスに働いているからに他ならない。
それを裏付けるのが前出のペペの言葉だ。「世界屈指のタレント軍団であるバルサにおいても、ハードワーカーは不可欠なんだ」
そしてラマーリョの言葉はそのペペのさらに上を行くものだった。「ただチームにフィットしただけではない。そのプレーでチーム力をワンランク向上させている」。
あるがままのプレーで、パウリーニョはこれからも突き進んでいく。
文●ジョルディ・キシャーノ(エル・パイス紙/バルセロナ番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
奇しくもバルサのバルベルデ監督は、トスタンと同様の見解を口にする。
「ポゼッション向きかどうかと問われれば、正直、他の選手と比べて厳しいところはある。まったく異なるタイプのサッカーをしていたところから加入したのだから、それも仕方がない。でもパウリーニョは、そうした不足分を補って余りある活躍を見せている。我々はとても満足しているよ」
クラシコでもその「あるがままのプレー」で勝利に貢献した。
レアル・マドリーが攻勢をかけた前半、パウリーニョはジャブを入れるようにフィニッシュワークに幾度となく顔を出し、相手に脅威を与えた一方で、中盤でパスコースを探すのには四苦八苦し、ボールを失う場面が目立った。
その結果、ボールロスト22回と、チームワースト2位のメッシの13回の倍近い数字をカウントした。さらにパス成功率75%は、イバン・ラキティッチの93%、アンドレス・イニエスタの91%、セルヒオ・ブスケッツの90%に程遠い数値だ。しかしその一方で、ボール奪取数は、ラキティッチとセルジ・ロベルトの6回を上回る9回を記録している。
ルイス・エンリケ政権下の過去3シーズンはレギュラーが固定される傾向の強かったバルサで、入団早々に確固とした地位を築いたのは、まさにそうした異質感がプラスに働いているからに他ならない。
それを裏付けるのが前出のペペの言葉だ。「世界屈指のタレント軍団であるバルサにおいても、ハードワーカーは不可欠なんだ」
そしてラマーリョの言葉はそのペペのさらに上を行くものだった。「ただチームにフィットしただけではない。そのプレーでチーム力をワンランク向上させている」。
あるがままのプレーで、パウリーニョはこれからも突き進んでいく。
文●ジョルディ・キシャーノ(エル・パイス紙/バルセロナ番記者)
翻訳:下村正幸
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