【現地発】C・ロナウドにも堂々と意見。S・ラモスが「チーム一丸」を呼びかける

カテゴリ:メガクラブ

エル・パイス紙

2017年11月30日

C・ロナウドの発言を一刀両断。

経験に裏打ちされたキャプテンシーは、若手を数多く獲得したマドリーにおいて不可欠な要素に。(C)Getty Images

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 S・ラモスはスペインのラジオ局『Cadena Ser』の「エル・ラルゲロ」という番組で、このC・ロナウドの発言に対し、「日和見主義」と一刀両断すると、さらにこうまくし立てた。

「クリスチアーノの発言には異を唱えたい。UEFAスーパーカップ、スーペルコパと立て続けにタイトルを獲得した8月の時点で、そんな批判めいたことを口にする者はだれもいなかった。俺はいなくなった選手のことを嘆くような真似はしない。俺たちはいまいるメンバーの力を結集し、ふたつのタイトルを獲得したんだ。何人かの選手が入れ替わり、たしかにチームは変化した。選手によって貢献の仕方は異なるけど、ただそれだけのことだよ」

 S・ラモスの発言は、ふたたびチームがひとつにならなければいけないという呼びかけの意味合いもあったはずだ。ジダンが舵を取るマドリー号は、全員が協力し合ってオールを漕がなければ、決して目的地にたどり着くことはできない。それが、フォア・ザ・チームの精神をなにより重視するS・ラモスの信念なのだ。

 だからこそ、ポルトガルの『A Bola』紙が報じて以来、たびたび持ち上がり、ここにきて再燃しているC・ロナウドの移籍話について水を向けられたときも、S・ラモスは「それはクリスチアーノに聞くべき質問。俺には門外漢の案件だ」と突っぱねるのみだった。

 とはいえ、C・ロナウドのクラブの補強方針に対する批判発言は、S・ラモスにとってまったく無関係というものではない。ともに長年DFラインを牽引してきたペペが退団。互いに叱咤激励しながら連携を高めてきた無二の相棒を失ったことにより、今シーズンは、頻繁にパートナーが変わる事態を強いられているからだ。

 当初、その本命候補として期待されていたラファエル・ヴァランヌは相変わらず筋肉系の故障癖が絶えず、マルチのナチョとコンビを組む機会も増えている。パートナーが変われば、自身の役割も変わる。ヴァランヌが相手の時は積極的にインターセプトを狙いにいくパートナーの後方支援役に徹することが多くなる一方で、逆にカバーリング能力に長けたナチョと組む場合は、その逆の役割を担っている。

 11節のラス・パルマス戦では、この試合が1部デビューとなったバジェホともCBコンビを形成した。こうしたパートナーに応じて役割を変えられる柔軟性の向上もまた、S・ラモスの成熟を示す一面である。

文:エレオノラ・ジオビオ(エル・パイス紙/レアル・マドリー番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
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