日本をはじめとしたアジアのチームは、個のレベルが低いと分析。
「日本代表がベルギー遠征でひざまずいた」と切り出した記事では、「シャドリのドリブル突破もすばらしかったが、日本のディフェンス陣も、あまりに無気力に崩れた。3、4人いたディフェンダーの誰もシャドリを止められず、結局、日本は手痛い失点を喫した。敵地で釣り上げることもできた“大魚”を、日本は自ら手放してしまったわけだ」と報じている。
組織力を日本の課題に挙げるメディアもあった。『Best Eleven』は、「ハリルホジッチの結論、解答は“組織力”のみ」とした記事で、日本をはじめとしたアジアのチームは、特に個の力において相対的にレベルが低いと分析。
ハリルホジッチ監督の「この2試合で、個人で違いを見せられる選手が足りないと感じた」「我々は組織プレーで挑んでいかなければならない」とのコメントを引用しながら、「個人の能力は短期間に改善することはできない。しかし、チームの組織力は、優れた司令塔の力を利用すれば、間違いなく向上することができる。2002年の韓国がそうであったように」と綴っている。
振り返れば、2002年の日韓W杯で韓国がベスト4進出を果たした裏には、フース・ヒディンク監督の戦術があった。例えばヒディンクは当時、“バランス”と“コントロール”をキーワードに、各ポジションの役割と責任を明確にしたうえで、効果的にスペースを活用し、組織的にプレスを仕掛けるよう要求していた。それまでの韓国サッカーに欠けていた組織プレーに対する意識を浸透させ、イタリアやスペインといった強豪国を破ったのだった。
こうした前例を踏まえ、前出の『Best Eleven』の記事は、韓国の11月のAマッチ(10日コロンビア戦2-1、14日セルビア戦1-1)について触れながら、日韓両国にこう提言している。
「最近、ムードが盛り上がってきた韓国は、選手たちのシナジーを発揮し、個の力が飛び抜けているコロンビアを破った。アジアのチームが南米や欧州の強豪を相手に戦うためには、こうしなければならない。少数の選手に依存していては、突破口を開くことは困難だ。ハリルホジッチ監督は、ブラジルとベルギーに連敗し、このことに改めて気づいたのである。W杯で強豪と対戦する可能性の高い韓国も、この点をもう一度、想起すべきだ」
2連敗に終わった11月の欧州遠征。ロシアW杯まで残された時間が決して多くないが、本番までに日本は、どのような変化を見せるだろうか。その行く末には、韓国も注目している。
文:李仁守(ピッチコミュニケーションズ)
組織力を日本の課題に挙げるメディアもあった。『Best Eleven』は、「ハリルホジッチの結論、解答は“組織力”のみ」とした記事で、日本をはじめとしたアジアのチームは、特に個の力において相対的にレベルが低いと分析。
ハリルホジッチ監督の「この2試合で、個人で違いを見せられる選手が足りないと感じた」「我々は組織プレーで挑んでいかなければならない」とのコメントを引用しながら、「個人の能力は短期間に改善することはできない。しかし、チームの組織力は、優れた司令塔の力を利用すれば、間違いなく向上することができる。2002年の韓国がそうであったように」と綴っている。
振り返れば、2002年の日韓W杯で韓国がベスト4進出を果たした裏には、フース・ヒディンク監督の戦術があった。例えばヒディンクは当時、“バランス”と“コントロール”をキーワードに、各ポジションの役割と責任を明確にしたうえで、効果的にスペースを活用し、組織的にプレスを仕掛けるよう要求していた。それまでの韓国サッカーに欠けていた組織プレーに対する意識を浸透させ、イタリアやスペインといった強豪国を破ったのだった。
こうした前例を踏まえ、前出の『Best Eleven』の記事は、韓国の11月のAマッチ(10日コロンビア戦2-1、14日セルビア戦1-1)について触れながら、日韓両国にこう提言している。
「最近、ムードが盛り上がってきた韓国は、選手たちのシナジーを発揮し、個の力が飛び抜けているコロンビアを破った。アジアのチームが南米や欧州の強豪を相手に戦うためには、こうしなければならない。少数の選手に依存していては、突破口を開くことは困難だ。ハリルホジッチ監督は、ブラジルとベルギーに連敗し、このことに改めて気づいたのである。W杯で強豪と対戦する可能性の高い韓国も、この点をもう一度、想起すべきだ」
2連敗に終わった11月の欧州遠征。ロシアW杯まで残された時間が決して多くないが、本番までに日本は、どのような変化を見せるだろうか。その行く末には、韓国も注目している。
文:李仁守(ピッチコミュニケーションズ)