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【日本代表】サウジ戦の注目点は"ゲームコントロール"。尻つぼみになる課題を克服できれば…

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2017年09月05日

猛暑で走り切れない試合を勝ち切れば、価値ある一戦になる。  

スタメンの選考も含め、ハリルホジッチ監督の手腕に注目が集まる。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 理想的なコンディションだけでなく、酷暑や高温多湿の環境下であっても、ハリルホジッチは勝つためのソリューションを見出すことができるのか。この課題は解決されないまま、予選を終えた。
 
 過去にハリルホジッチが実績を残したアルジェリア代表も、ブラジルワールドカップでプレーした都市は、ベロオリゾンテ、ポルト・アレグレ、クリチバの3つ。涼しく走りやすい気候が多かった。ハリルホジッチの実績はこの環境がベースにあることを忘れてはいけない。
 
 ジッダでのサウジアラビア戦は、30度を越える猛暑が予想される。もし、この試合が“決戦”になっていたら……。ハリルジャパンの苦手な環境。どうなっていたかは、見通せない。オーストラリア戦で突破を決めたのは、本当にすばらしい結果だった。
 
 本大会はロシアなので、夏でも涼しい。ハリルホジッチ向きの大会には違いない。11都市のうち南部のソチ、ロストフ・ナ・ドヌ、ヴォルゴグラードの3都市は、やや高温多湿になりそうだが、それでも前回のブラジル北部に比べればマシだろう。
 
 ただし、このような環境面を除いても、“ゲームコントロール”はもっと向上させる必要がある。
 
 最終予選が始まってから、ハリルジャパンはリスクを避けるためか、マンツーマンで守備をかみ合わせ、解決する傾向が強くなった。それは正しい決断だ。しかし、ワールドカップで戦うチームには、1対1で簡単に剥がしてくるアタッカーがごろごろいる。ビルドアップのボールの動かし方も、オーストラリアより巧みだ。今の守備戦術では、相手に振り回され、消耗が激しすぎる。
 
 今のままでは、たとえ気候に恵まれたとしても、最後まで走り切るのは難しいだろう。ポゼッション率40パーセントなら体力はもつが、30パーセントまで下がれば、どこかでガス欠になる。それでも、ペナルティエリアで全部撥ね返すほどの高さとパワーがあるチームなら良いが、日本代表にそれは無理だ。
 
 解決するべき課題がある。日本にとっては消化試合となるサウジアラビア戦だが、“ゲームコントロール”に注目したい。
 
 猛暑で走り切れない試合を、ポゼッションでいなしたり、逆に消耗を抑えて相手にボールを持たせるゾーンディフェンスを実践したりと、攻守両面で“ゲームコントロール”を高めることができれば、価値ある一戦になる。
 
 本大会への道は、すでにつながった。ハリルジャパンは、消化試合を消化試合として戦うようなチームではないはずだ。
 
取材・文:清水英斗(サッカーライター)
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